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映画『花束みたいな恋をした』坂元裕二が菅田将暉&有村架純の魅力を語りつくす!

January 29, 2021 23:30

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映画『花束みたいな恋をした』坂元裕二が菅田将暉&有村架純の魅力を語りつくす!

1月29日(金)、コロナ禍の中無事に公開を迎えることができた映画『花束みたいな恋をした』の公開初日イベントが開催され、W主演の菅田将暉、有村架純、土井裕泰監督、さらに脚本の坂元裕二が本作のイベントで初登壇致しました!「今日はお越しくださいまして、ありがとうございます。この状況の中で公開を決めたということは大きな意味があると思います。エンターテイメントとして皆様に愛されることを願っております。」(菅田)、「生配信を見てくださっている方もありがとうございます。無事に公開する日を迎えられたことが何よりですし、こうして皆様と登壇させていただける日がきたことが本当に嬉しいです。ちょうど1年前が撮影中でしたが、懐かしくも、あっという間だなという気持ちで感慨深いです。」(有村)、「今日は劇場に足を運んでいただき、ありがとうございます。無事に公開して、お客さんの前に僕たちが立って、映画を皆さんに観ていただけることが本当に特別なことなんだと感じます。今日はこの映画の生みでもある、坂元さんも駆けつけてくれて本当に嬉しいです。」(監督)、「普段、イベントなどなかなか駆け付けることがないもんですから、うまく駆け付けられるか心配でしたが(笑)皆さんも駆けつけてくださってありがとうございます。どうぞ宜しくお願い致します。」(坂元)とそれぞれ公開への想いを語り、会場は盛大な拍手に包まれました。また本日のイベントは、北は北海道、南は沖縄まで全国321館で生配信しており、「こんにちは、菅田将暉です!ここはちょっと暑いですが、皆さんの劇場はどうでしょうか?」(菅田)、「有村架純です、やっほー!東京の会場にいらっしゃれない方も見てくださっているかと思いますが、気持ちは一つです!」(有村)と、中継をご覧になっている各地域のファンに向けても挨拶。

まず始めに本作のイベントに初めて登壇した坂元が「すごく感動していたのに、監督から『つまらなかったですか?』と言われました(笑)心の中でじんわり秘めたものがあったんだと思います。自身が関わっているものなので恥ずかしいですが、素直に染みて、少し泣きました。俳優さんが演じた時点で自分が書いたことは忘れてしまって、麦くんと絹ちゃんの姿を見ている一人として感動しました。とにかく感謝の一言、ありがとうと言いたいです。」と本作の感想を述べ、「菅田くんと初めて会ったのは5年くらい前なんですが、3年くらい前にとあるところでお会いして、『またお仕事したいんだよね』と話をしたら、菅田くんが『ラブストーリーがしたい』と言ってくださったんです。そのときの想いが果たせて感無量です。」と本作の誕生秘話も。菅田は「坂元さんが脚本をされているTVドラマを観てきた世代ですし、ラブストーリーを今のうちにやらなきゃな、やりたいなという気持ちがあったんです。」と当時を振り返ります。有村も坂元の感想に「すごく嬉しいです。試写の際も坂元さんが『とっても良かったじゃないですか』と感想を言ってくださって、胸を撫でおろしました。」と安堵の表情を浮かべます。監督は「映画にすると3時間半ほどの長い脚本を一番初めに頂いて、そこからブラッシュアップして今の形になったんですけど、ありふれた人たちの、ありふれた恋の話であるのは変わらず、そこに障害や枷があるわけでもなくて、彼らの日常を描き、その恋の始終を見つめていく。非常に難しいですがこの物語を二人が演じることが本当に楽しみでしたし、上手くいくと新しいラブストーリーになると信じていました。」と脚本、監督、キャスト皆の力で成功に導いたことが伺えます。菅田は「本当に面白かったです。実際の商品や人が沢山登場するので、リアリティもすごいなと感じました。」と初めて脚本を読んだときの感想をコメント。有村も「私も3時間半分の長い台本を頂いたんですが、何も引っ掛かることなく一瞬で読めちゃったことに驚きました。最初の脚本では役名が違ったんですけど、次に頂いたときには役名が“麦”と“絹”になっていて、物凄く好きな名前だなと思いました。読み進めていくと、登場人物たちがどんどんチャーミングに見えて、菅田くんとどういう日常を創り出せるだろうかという楽しみを覚えました。」とワクワクしていたそう。そんな脚本は坂元が菅田、有村の出演を想定して執筆(当て書き)したものですが、坂元は「菅田くんが、有村さんがお芝居をしたときにどんな役を演じたら面白いか、どんなシチュエーションだったら面白いのかと考えながら書きました。過剰に若者とか、時代の変化とかを意識してしまうと、どうしても上から目線になってしまったりするので、今の子は違うんじゃないだろうか?など意識せず、とにかくフラットに書いています。」と今の若者たちの恋愛をリアルに描くこだわりを明かしました。

続いて撮影中に菅田と有村がフィルムカメラ撮影したオフショットがスクリーンに映し出され、当時の様子を振り返る菅田と有村。菅田がガチャガチャのカプセルを目にはめている写真には「気持ち悪いですね(笑)」(菅田)、「菅田くんが一緒に遊んでくれました!たまたまロケ場所にガチャガチャが沢山あったので、一緒に何かを選んで披露しようって。」(有村)、「沢山あって、すごくワクワクしちゃって。この中から何を選ぶというセンスが問われますからね。」と当時の思い出を明かします。有村がギターを演奏している写真は「とにかく撮影の合間の時間が多かったんですけど、家にギターがあるという話になって、菅田くんと一緒にやろうって話になって。」(有村)、「麦も絹もお互いカルチャーで共鳴していたので、僕たちもせっかく家にギターがあるなら、何か1曲弾けるようになろうよって練習したんです。」(菅田)と菅田指導のもと有村は練習を重ね、クランクアップには1曲弾けるようになったそう!他にも撮影期間中に誕生日を迎えた有村がバースデーケーキを持つ写真など、まるで麦と絹のような二人の和気あいあいとした姿が伝わります。そんな二人の魅力を坂元は「初めて映画で拝見した時から感じているんですが、菅田さんはとても多面的で矛盾したものを抱えた俳優さんだなと常々思っています。良い人な面や悪い人な面、純粋な部分やどこか擦れた部分、闇を持っていたり、光を持っていたり。二つの反するものを同時に表現できる、とても人間的なものをお持ちになった俳優さんで、唯一無二だと感じています。有村さんはとてもミステリアスで、何を考えていらっしゃるのか分からない。その存在が世間から外れたような佇まいが演技にも感じられて、何とも言えない不思議な手品のようなお芝居で感激しています。」と熱く語ります。有村は「なかなか直接お言葉を頂くことがないので、改めてそう言われると恥ずかしいですね。以前、坂元さんと対談をさせていただいたときも、『有村さんのことは、一生分からないと思う』って仰っていて、このままずっと分からないままでいてほしいな、と思います。」と照れくさそうにし、菅田も「そんなことを思ってくださっていたなんて、嬉しいですね。」とシンプルに喜びを露わにします。

気軽に交流できていた撮影時とは世の中の状況も大きく変わってしまいましたが、菅田は「テーマも普遍的で、世代も関係のない作品になっているので、本当に映画と人というシンプルな距離で楽しんでいただければ嬉しいです。この状況下だからこそ人との触れ合い、温かさ、色々なことを思い出しながら、未来に進んで行けたらいいなと思います。」と、この映画が皆に届くことを祈ります。有村も「麦と絹の恋愛日記のようなラブストーリーですが、人生の物語でもあります。それはいつしかの皆様の物語でもあると思うので、皆様が生きてこられた普遍的だけど大切で、忘れられない瞬間というものと寄り添いながらこの映画を感じてほしいなと思います。観終わった後は、花束のように心に灯をくれる物語になっていると思うので、大変な世の中ではありますが、きっと温かい気持ちを残してくれる作品になっています。」とコメント。「1年前の今頃はちょうど撮影の真っ只中で、今日の日は何をしていたのかなと振り返っていたら、静岡で夕暮れていく海を麦と絹が見つめていたシーンの撮影でした。ついこないだのようでもあり、とても時間が経ってしまった気もします。この1年間でまるで世界が変わってしまったようですが、実は何も変わってないんだよ僕たちは、ということをこの映画を観て感じていただきたいです。映画として純粋に楽しんでいただければと思います。」(監督)、「この映画はラブストーリーであると同時に、文化やカルチャーというものが生活の中から消えていく瞬間を描いている作品でもあるのですが、それがこの1年間と重なるように感じます。この映画と同時に、『ヤクザと家族 The Family』、『名も無き世界のエンドロール』も無事公開を迎え、僕はタッグを組んでいるような気持ちです。このコロナ禍で映画が公開されて、改めて私たちにとって映画とは、カルチャーとは何なのかを考えて頂くきっかけになればいいなと思います。」(坂元)とそれぞれ本作に対する想いや、エンターテイメントに向けての熱いエールを届けました。 

最後にこれから映画をご覧になる皆さんへ、「全国の皆様、とにかく今の時間を楽しんでください。また!」(菅田)、「全国のみなさん、本日はありがとうございました。この日記のようなお話を見守る形で、存分に楽しんでいただけたら嬉しいです。また!」(有村)と、手を振りながらそれぞれメッセージを贈り、「ヤクザと家族も見てね!」(菅田)、「見てくださーい!」(有村)と本イベントの直前に同所でイベントを行っていた『ヤクザと家族 The Family』もアピール。本作を代表する4名が勢ぞろいで本作、そして同日公開の他作品に向けても大ヒットを後押しし、熱気冷めやらぬ中イベントは幕を閉じました。

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