POPSCENE - ポップシーン
POPSCENE - ポップシーン

アンダーワールド&レディオヘッドのライブでこの夏を振り返る"SUMMER SONIC 2016 ヘッドライナーズスペシャル"11月26日WOWOWでオンエア!

November 22, 2016 16:00

WOWOW

0
シェア LINE
アンダーワールド&レディオヘッドのライブでこの夏を振り返る"SUMMER SONIC 2016 ヘッドライナーズスペシャル"11月26日WOWOWでオンエア!

8月20日。珍しく、あいにくの天気となったSUMMER SONIC 1日目が終わろうとしていた。

ステージMCのサッシャのコールで、アンダーワールドが登場する。カール・ハイドのWピースを合図に、アンダーワールドのライブが始まった。

冒頭は、今年3月にリリースしたばかりのニューアルバム『バーバラ・バーバラ・ウィ・フェイス・ア・シャイニング・フューチャー』に収録されている「I Exhale」「If Rah」でオーディエンスのウォーミングアップは完了。そして、「Two Month Off」のタイトルがモニターに映し出されると、オーディエンスの期待値は早くも今日最高潮を迎える。その歓声に応えるように、カール・ハイドも着ていた上着を脱ぎ捨て、ステージ上で踊りまくってさらに盛り上げる。

アンダーワールドのステージングは、いつも非常にシンプルで美しい。この日のライブでも、前半はほとんど映像演出を用いず、鮮やかな照明とカールのダンスだけが、最高の音楽を浮かび上がらせる。時折「アリガトウゴザイマス」と日本語で挨拶するカール。MCでは「何度も日本に来ているけど、今日“日本は第二の故郷だね”?と言われたんだ。」と、長きに渡って訪れている日本への思いを話してくれる場面もあった。

新譜からの5曲を含む新旧織り交ぜたセットリストも終盤に差し掛かる。定番曲「Rez」に続き「Cowgirl」が披露されると、客席に巨大な光るボールが大量に投げ込まれ、スタジアムを青い光で埋め尽くしていく。そして「こんなに素晴らしく迎えてくれてありがとう、サマーソニック!もう一回言うけど、日本は第二のホームだよ。「Japan, Summer Sonic, Tokyo!This is for you!」そうカールが話すと聞き覚えのあるイントロと共に、オーディエンスが待ちに待っていた「Born Slippy(Nuxx)」が始まった。カール自身もステージ上で、持っていたタオルをぶんぶん振り回しながら、今日最高の笑顔で踊っていた。

そして会場の盛り上がりも最高潮を迎えた曲中盤、サマソニ恒例の花火が打ち上がり客席のテンションはMAX状態に。カールは「Let’s Dance」と言い放つと突然ステージを降り、客席中央あたりにあるPAテントまでダッシュ。ステージに戻ったカールは「You Are Beautiful!」と日本のオーディエンスを讃え、相棒であるリック・スミスとハグを交わしステージを後にした。

そしてサマーソニック最終日。日曜日のマリンステージのトリを務めたのはレディオヘッドである。

radiohead20161122.jpg多くのレディオヘッドファンがこの日ひそかに期待していたのは、往年の名曲「Creep」が聞けるかもしれないということだ。長年この曲をプレイしていなかった彼らだが、この数年海外のライブで時折披露していることと、2003年にサマーソニックに出演した際に演奏していることで、各SNSでもまことしやかに噂になっていたのだ。

予定時間を15分ほど過ぎて、やっとライブが始まる。待ちに待ったレディオヘッドの登場に、オーディエンスは思わずステージに向かい手を伸ばす。

こちらも今年リリースした新譜『ア・ムーン・シェイプト・プール』を引っさげての来日となり、アルバム収録の「Burn the Witch」からスタート。トムが指揮者のように手を降りかざし、ジョニーの操るキーボードの旋律にボーカルが乗っていく「Day Dreaming」、ステージが青い光に包まれ、音のうねりにどんどん引き込まれていく「Ful Stop」など冒頭5曲はリリースしたばかりのアルバムから披露された。

ライブ中盤は、古くは『OKコンピューター』収録の「No Surprises」や『キッドA』収録の「The National Anthem」から、『ザ・キング・オブ・リムス』収録の「Lotus Flower」や新譜まで新旧織り交ぜたセットリストだったが、やはりファンもバンドと共に歳を重ねているのか、古い曲が披露されるとひときわ大きな歓声が上がる。

「Idioteque」をプレイするとメンバーはステージを降り、本編が終了。今日、まだ「Creep」は演奏されていない。数分後、会場の熱いコールに応えるようにメンバーが再度ステージに登場する。するとトムがおもむろに「チョットタカイデスネ」と、どこで覚えたのか、汎用性が低そうな日本語を披露したのち「Let Down」からアンコールがスタートした。

セットリストは既に20曲目、ドラムのフィルのカウントからイントロが始まると、この日最大、否、二日間で最大の歓声があがる。待ちに待った「Creep」が始まった。

モニターに映るオーディエンスの表情は、恍惚、涙する者などさまざまだが、それぞれに思い入れのあるこの曲を、冒頭から一秒たりとも聞き逃すまいと味わっているように見えた。掲げた掌を下ろす暇もなく、会場は大合唱、時にトムの歌声に聞き入り、また歌う。ステージが終わっても鳴りやまぬ歓声、拍手。アーティストとオーディエンスがまさしく一体となり、サマーソニック2016の幕を閉じた。

もしあなたが、当日にこのライブ会場にいたのなら、ライブを楽しむあなたや友達の顔もオンエアされるかもしれないし、会場にいたら不可能なほど近くでアーティストのプレイを楽しむことができるのも、この番組のメリットだ。惜しくも見に行けなかった人はもちろん、当日見た人もまた違う目線でこの夏を思い出してみるのはいかがだろうか。

番組は11月26日(土)にWOWOWにて全曲ノーカットで放送される。

文:須藤愛美


SUMMER SONIC 2016 ヘッドライナーズ スペシャル

□ アンダーワールド ライブ・フロム・サマソニ 2016
11月26日(土)午後5:30 [WOWOWプライム]
ヘッドライナーとして初出演したサマーソニック2016におけるパフォーマンスを全曲ノーカットで放送!
収録日:2016年8月20日
収録場所:千葉 QVCマリンフィールド

□ レディオヘッド ライブ・フロム・サマソニ 2016
11月26日(土)夜7:00 [WOWOWプライム]
日本では13年ぶりに披露された名曲「Creep」を含む全23曲をノーカットで放送!
収録日:2016年8月21日 
収録場所:千葉 QVCマリンフィールド

■ 特設サイトでは両アーティストのライブダイジェスト動画を公開中!
http://www.wowow.co.jp/music/ss16/