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Bank Band「Reborn-Art Festival × ap bank fes 2016」約4万人動員!来年の本祭詳細を発表!

August 1, 2016 06:30

Bank Band

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Bank Band「Reborn-Art Festival × ap bank fes 2016」約4万人動員!来年の本祭詳細を発表!

今までは静岡県のつま恋の野外広場で開催されていたフェスが、震災から5年を経て、アートによってその土地に宿っている豊かさ、そして多様性を音楽で証明するために東北の石巻に引っ越しを果たした4年振りのap bank fes。プロデューサー小林武史とMr.Childrenの櫻井和寿が中心となるap bankが宮城県や石巻市など地元の全面的なサポートを経て、今まで以上に画期的な3日間のフェスティヴァルを生み出した。

このフェスにはBank Bandという、日本のトップミュージシャンによって構成されるスペシャルバンドが、様々な音楽的な素養を持った優れたゲストヴォーカリストを招き入れ、数々の名曲を披露するスペシャルセットがある。そこから生まれた音楽の力がまずは素晴らしかった。今回の石巻の海沿いの会場は、震災後しばらくは撤去した瓦礫を処理する場所として使用されていた。そんな特別な場所にて開催されるフェスだからこそ、気持ちの込め方がとてつもなくスピリチュアル、かつ優しくて強いものになっていたのが印象的だった。

自分が歌ったり音を鳴らすことが、石巻、そして東北のどんな力になるのか? それを心の底から考えて選曲された「救いの歌」が、櫻井和寿、藤巻亮太、スガシカオ、MISIAを始めとするこの国のシーンを牽引するアーティストによって歌われ、各日約 18000人もの人々の勇気にもなったし、オーディエンスにとっても「自分らもさらに出来ることをやろう」というダイレクトな力になっていたようだった。

今回のReborn-Art Festival×ap bank fes 2016にはゲストヴォーカルのみならず、様々なバンドやユニットも出演した。今までは割とポップな音楽性や存在感を放つアーティストの出演が多かったが、今回はMr.ChildrenやYEN TOWN BANDのようなバンドに加え、WANIMAのようなパンク勢、そして七尾旅人やあらかじめ決められた恋人たちへのようなアンダーグラウンドで良質な音楽を追究しているアーティストにも白羽の矢が立ち、様々な音楽の道を楽しく探求出来るフェスとなったのも印象的だった。

これもひとえにReborn-Art Festivalという石巻や牡鹿半島で来年から本格的に開催される芸術・食・音楽の 総合祭を盛り上げるための前哨戦という役割を持ったフェスならではの、他のどのフェスとも異なる大志を感じた。

実際にオープニングでは地元の和太鼓奏者「渡波獅子風流塾」や、桜坂高校・好文館高校の合唱団なども出演し、Bank Bandとの共演を果たした。地域と繋がる音楽の可能性を示す、新しい現場がここに生まれたのだ。このフェスに出演することに音楽家としての誇りを抱いた多くのアーティストは、口々に「こんなにも歌い易い、音を出し易いフェスもなかなかない」と感動していた。この5年間で何度も復興を手掛けた上で出演した多くのアーティストは、石巻にこんなにも大きなステージが生まれ、そこに各日市民の人口の1割以上の音楽ファンが集まったことを自分のこと以上に喜び、そんな場所で歌えたことにこれから様々な可能性を感じていた。

w:ATSUSHI SHIKANO


開催地域に根付く食への取り組みもこのイベントならではのスタイルだった。三陸・雄勝産の帆立や牡蠣など その日水揚げされた新鮮な魚介類を漁師さん自らが焼いてくれるなど、地元食材を使ったメニューを手軽に楽しめる屋台エリア(「ハマ マルシェ」)も充実。地元の飲食店が並んだフードエリア「ハーバー横丁」では各店にカウンター席が設けられ、客達が店主との会話を楽しみながら鹿やホヤ、鯨などを使った地元の名物料理を味わった。

ダイニング(「Reborn−Art DINING」)では日本各地から集まったトップシェフ達が地元食材を使ったスペシャルメニューを全6品の本格的なディナーコースとして提供。訪れた人達はライブステージを望む最高のロケー ションで“食×音楽”を楽しんでいた。

会場中央に横たわる、人を象った巨大な作品(「空気の人」鈴木康広)をはじめ、会場内には様々なアート作品も多数展示された。中央のブースでは来年、石巻/牡鹿半島を舞台に行われるこのイベントの本祭「Reborn- Art Festival 2017」の参加アーティストや予定されている内容の紹介も。前夜祭である29日(金)には本祭の舞台となる牡鹿半島で「Reborn-Art Tour」と題したワークショップや、体験型のパフォーマンスによるツアーも開催。今回のプレイベント参加者からは「今回のイベントでアートにとても興味が湧いた。来年もぜひまた訪れたい」という期待を込めた声が多く聞かれた。

w:NAOKO KOUDA


(c)Reborn-Art Festival
Photography:YOSHIHARU OHTA / TAKEHIRO GOTO / TETSUYA YAMAKAWA



■ Bank Band オフィシャルサイト
http://www.toysfactory.co.jp/artist/bankband

■ Reborn-Art Festival オフィシャルサイト
http://www.reborn-art-fes.jp/

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