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Augusta Camp 2020 DAY1 ライヴレポート

Augusta Camp 2020 DAY1 ライヴレポート

October 10, 2020 23:00

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「これ始まったら、もうオーガスタキャンプでしたね!」【Augusta Camp 2020】初日、松室政哉のこの一言は、観ている側も感じたひとつの真実だろう。9月26日(土)・27日(日)の二日間にわたり開催された今年のオーガスタキャンプは初のオンライン開催。この状況下、オンラインでいくつのライヴを観てきたが、音楽との新たな向き合い方としてこの2日間は濃厚な時間だった。

DAY1のNewcomer Actは、平均年齢20歳の5人組バンドFAITH。ポップでエネルギッシュなステージを繰り広げ、今年9月にリリースしたばかりの「Headphones」を含む3曲を披露した。

更に本番前、MCにクリス智子を迎えた別室での『いいちこpresents 杏子・山崎・秦・松室のスペシャルトーク!!』では黒ひげ危機一発を使った「できれば言いたくない!!オーキャン裏話ガチバトル」で盛り上がる。こういう企画もオンラインならではだろう。

「ようこそ、オーガスタキャンプへー!と言っても、殆ど家にいると思う。カラオケで観ている人もいると思う。だからチャンネルはそのままに!」
オープニング、福耳が登場するやいなやの山崎の挨拶が、生で会えない淋しさをいきなり笑いで吹き飛ばしてくれた。来年にはまた野外で会いたい気持ちを込めた1曲目は福耳「10 Years After」。更に杏子と山崎、岡本定義(COIL)がモニタに足をかけると、レジェンドロックスターばりにさかいゆうはマイクのお尻を上げ、何故か「SUMMER of LOVE」がハードロック色強めに。山崎の挨拶、メンバーが歌いながら笑う姿…うん、いつものオーガスタキャンプだ。初日のAugusta Camp 2020 Nice Bandは、Dr・あらきゆうこ、G・福田真一朗、B・種子田健、Key・浦清英、Per・高橋結子。


単独パフォーマンスのトップバッターは松室政哉。

「まさやー!」去り際、先輩の大橋卓弥(スキマスイッチ)を筆頭に、わざと名前を間違えてからかわれる松室。進行でステージに残る杏子と山崎に囲まれ少々緊張気味のようだが、愛される松室は未発表の新曲「ai」を初披露。愛するときめきと衝動を松室らしいメロディで届けてくれた。

「2つの心が出会い、炎となり恋となる切なく悲しい歌」。続いて登場した杏子がそう説明した楽曲は、今年6月に配信リリースした新曲「One Flame, Two Hearts」をライヴ初披露。紅色のオーガンジーをまとい歌う姿は妖艶で、そのメロディと歌詞は切なく苦しい。「このオーガスタキャンプを観ているみんな。どういう風に観ているのかなぁ?」そう言うと、続くTRICERATOPSのカヴァー「Silly Scandals」ではステージに寝そべりながら「こんな風にリラックスしてお家で観ても良いし…」と足を高くあげる。後に杏子がMCで言っていたが、カメラが近くで抜いてくれることが分かっているオンラインライヴならではの演出だろう。


やはり元ちとせは空気が違う。オーガスタキャンプで何度「ワダツミの木」を聴いても、やはりまた聴きたくなる。奄美の小節とダブのリズム、腰をかがめリズムに身を委ねる元の動きは今年も目が離せない。そこから三線を手に力強く歌う奄美シマ唄の「ワイド節」はガラリと雰囲気を変えた。

<浜端ヨウヘイ=カレー>のイメージは、毎年彼が提案するオーガスタ食堂のメニューを見てもわかるだろう。今年8月に配信リリースされた「世界にひとつの僕のカレー」は、まさにそんな無類のカレー好き浜端ならではの曲。温かく愛情に満ちあふれてる歌詞を優しいメロディで歌う。コメント欄にもあったが、是非カレーのCMソングに起用して欲しい。

浜端が退場すると同時にステージに用意されたのはフライングV。そう、岡本定義の登場だ。福耳の「DANCE BABY DANCE」。ほら、もうイントロだけで格好良い。ソフトな風貌、癒やしの存在だが熱いロック魂の持ち主、岡本が作ったこの名曲で気持ちが高揚する。

「皆さん、オーガスタキャンプ楽しんでますか?もっチャーハン美味しく出来ましたでしょうか。秦 基博です。」

ステージからキッチンスタジオの映像に切り替わり、登場したのは秦 基博。ここで、花王『クイックル Joan(ジョアン)』のCMソングでもある「Joan」のミュージックビデオを初披露。エプロン姿の秦にコメント欄は盛り上がる。そして「ホップ・ステップショッピング」と題したAugusta Camp 2020グッズ紹介では、杏子と山崎が登場。とある通販番組を模しているらしいが、途中で急遽松室も呼び出され長男長女の暴走を食い止める役割を担うことに。(ここでグッズの縄跳びを松室が飛べたことが2日目のこのコーナーまで話題となる)

再びカメラはステージに。バンドメンバーへ深々とお辞儀して登場したのは、さかいゆう。ロンドン、LA、NY、サンパウロを巡って作り上げた最新アルバム『Touch The World』収録の「裸足の妖精」、Aメロの美しいファルセットにはため息が出る。「こういう形ですけど、オーキャン出来て良かったです!」ドラムのリズムを背に実感のこもった言葉でそう言うと、同アルバム収録の「21番目のGrace」へ。さかいのLAが詰まった心地よく乾いたサウンドと、エンディングで熱を帯びるセッションはクールとしか言いようがない。最後は鍵盤に手を付き、いつもの海老反りで決める。

「from LA。DedachiKenta!」さかいはピアノを弾きながらDedachiKentaを呼び入れた。Dedachiは、昨年レコーディング中だったさかいと一緒にLAで食事をしたらしく、先輩と笑いながらその時のエピソードを話す笑顔は初々しい緊張感も見えるが、さかいの鍵盤で歌う「20」は実にナチュラルで堂々としていた。

「自分の新曲を歌いますが、スペシャルゲストで先程、超格好良いところを見せた松室政哉に。松室政哉!」長澤知之は松室を呼び入れると、取り立てて会話をするわけでもなく新曲の「クライマックス」に。だがイントロで見せる楽しそうな二人の笑顔は彼ららしく、こちらまで笑顔になる。「ビートルズでいうところの“Back in the U.S.S.R.”のビーチボーイズっぽい、wooコーラスみたいな」。この曲の遊び心についてインタビューでそう語ってくれた長澤はこの日、MVを彷彿とさせる歌詞テロップと、今までにないコラボで記憶に焼き付く「クライマックス」を聴かせてくれた。

ここで一旦バンドメンバーは退場。ブルースハープを鳴らしながらギターを抱えて登場したのは竹原ピストル。長澤も25周年の山崎まさよしへのリスペクトを口にしていたが、同じく山崎へのリスペクトを口にした竹原ピストルは、サビの英詞を竹原の言葉で日本語訳にした山崎の「未完成」を歌う。あえて野暮な掘り方をすれば、本人曰く英詞を上手く歌いこなせなかったとのことだが、竹原らしいオリジナリティの出し方に思えた。この曲は十数年前、竹原が山崎の家へ行った時に録音したばかり音源を聴かせてくれたらしく「情景ごと焼き付いてる思い出深い大好きな大好きな歌です。心からの尊敬の気持ちを込めて。」そう言うと、山崎とは違う「未完成」をしみじみと弾き語った。


浜端と元、さかいによる「Augusta Camp 2019 + SHORT FILM『ボクと君』購入特典福引券の抽選会が終わり、ステージに登場したのは秦 基博。

「オンラインとはいえ、一体感というかひとつになれたら良いなということで。」そのトークに続く曲は「スミレ」。昨年のオーガスタキャンプの「スミレ」では、ピンクのうさぎの着ぐるみがスクリーンのワイプで振り付けをしていた。「ご安心ください。何か踊れるシステムになっています。」伏線となる今年のトークで早くもコメント欄はざわついている。軽快なリズムと共にワイプに登場したのは青いうさぎ。「今年は青か。」「ムロくんじゃない?」「あの動きは山さんじゃないか」みんなの興味はうさぎが誰なのかの一点に。曲が終わり頭をとって出てきたのは、何と山崎まさよし!分かっている秦も思わず笑顔になりながら「山さん25周年おめでとうございまーす!」と祝福。(ちなみにこの撮影に立ち会った秦は山崎から「秦、大きな貸しやぞ。」と言われたらしく、いつでも着ぐるみを着る準備は出来てると言った。)
そして「ひまわりの約束」でコメント欄に咲き乱れるひまわりの絵文字を見た時、オンラインでもしっかり繋がっていることを感じた。

続いて登場したのはスキマスイッチ。

「青春」を歌い終わると山崎25周年の話に。本来なら野外でおめでとうを言いたかったがそうはいかない代わりに、「あえてタイトルは言わずに…。山さん、おめでとうございます!」そう言うと山崎の「僕はここにいる 」をカヴァー。大橋の歌声はあまりにハマっていた。オリジナルと勘違いするクオリティと言っても過言ではないだろう。そのせいか歌い終わった大橋も「盛り上がっちゃったね!」と、歌に酔いしれた旨を笑いながら話し、常田も「山さん、どんな顔して観てたんだろう。」と笑った。そして「Ah Yeah!!」では「タオル、タオル!」とコメント欄でみんながタオルの準備を始め、サビのエフェクトで盛り上げる。筆者がオンラインで生のライヴを一番思い出すのがもしかしたらこの曲かもしれない。「来年は絶対みんなで集まってやるぞー!」常田の弾く「全力少年」のリフに合わせ大橋は「見つけた!」と、画面のこちらで観る人たちと目線が合うカメラを見つけ、恒例のコール&レスポンス。熱気を最後の山崎へ繋いだ。


足早に登場した山崎まさよし。「みんなカモーン!」山崎の掛け声でバラバラと登場する福耳メンバー。福耳メンバーをコーラスに従え歌う「Let’s form a R&R band」はやはり格好良い。更にギターを持ち替え、大橋がブルースハープで「セロリ」のメロディを吹くと、常田と浜端はエアハープ。さかいは浦と連弾したかと思えばいつのまにか完全に鍵盤を独り占め。ある者はリズムを取り、別の者はコーラスをする。全員が山崎をリスペクトし自然と集まっている。そんな雰囲気をかもしていた。そして早口の部分は松室が担当。
山崎と杏子を残し全員退場。DAY2の予告をすると、何故か国民的アニメの締め台詞(旧バージョン)で2人片足をあげたポーズのまま【Augusta Camp 2020】DAY1は終了した。

Text:秋山雅美(@ps_masayan
Photo;岩佐篤紀


■ Augusta Camp 2020 DAY1 セットリスト

<Newcomer Act>FAITH
OA1. Headphones
OA2. Party All Night
OA3. Yellow Road

Day1 Act
M1. 10 Years After/福耳
M2. SUMMER of LOVE/福耳
M3. ai ※未発表新曲/松室政哉
M4. ハジマリノ鐘/松室政哉
M5. One Flame, Two Hearts/杏子
M6. Silly Scandals <オリジナル:TRICERATOPS>/杏子
M7. ワダツミの木/元ちとせ
M8. ワイド節 <奄美シマ唄>/元ちとせ
M9. 世界にひとつの僕のカレー/浜端ヨウヘイ
M10. かけら/浜端ヨウヘイ
M11. DANCE BABY DANCE  <オリジナル:福耳>/岡本定義(COIL)
M12. 愛のチカラ/岡本定義(COIL)
M13. 裸足の妖精/さかいゆう
M14. 21番目のGrace/さかいゆう
M15. 20/DedachiKenta with さかいゆう
M16. More than enough/DedachiKenta
M17. クライマックス/長澤知之 with 松室政哉
M18. シュガー/長澤知之
M19. 未完成 <オリジナル:山崎まさよし>/竹原ピストル
M20. Amazing Grace/竹原ピストル
M21. トラノコ/秦 基博
M22. スミレ/秦 基博
M23. ひまわりの約束/秦 基博
M24. 青春/スキマスイッチ
M25. 僕はここにいる <オリジナル:山崎まさよし>/スキマスイッチ
M26. Ah Yeah!!/スキマスイッチ
M27. 全力少年/スキマスイッチ
M28. Let’s form a R&R band/山崎まさよし with 福耳
M29. セロリ/山崎まさよし with 福耳

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