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「鳥山雄司~Happy60~」横浜ビルボード オフィシャルライブレポート

August 14, 2020 07:00

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「鳥山雄司~Happy60~」横浜ビルボード オフィシャルライブレポート

もともとは3月にリアルで予定されていたものが、振替えで、しかもオンラインでの無観客配信ライブとなって開催された『鳥山雄司〜Happy 60〜』、主役となるのはもちろんギタリスト・鳥山雄司だ。80年代初頭よりプレーヤーのみならずアレンジャー、プロデューサーとして日本の音楽シーンを支えてきた彼の還暦を祝って、錚々たる面々がお祝いに駆けつけた。まずは、ハウスバンドとして彼を支えるのは、盟友にして今回の音楽監督を務める武部聡志が率いるスペシャル・バンド。そして、ナビゲーターには小山薫堂という豪華さだ。

小山の紹介に続いてギター1本で自身の代表曲『The Song of Life』を奏でる鳥山の姿が照明に浮かび上がる。稀代のギタリストの爪弾く一音一音が彼のこれまでの歩みを照らしているようだ。

多彩なゲストの中で最初に登場したのは、鳥山の高校時代からの盟友、神保彰(Ds)と和泉宏隆(Pf)。2000年代に入ってこの三人で結成したのが現在も活動を続けるフュージョン・バンドPYRAMIDだ。同バンドの楽曲『Tornade』、そしてアルトサックスの本田雅人を加えて鳥山のソロ楽曲『Overnight Journey』で小気味よく体を揺らす演奏はさすがに隙がない。

ガットギターに持ち替えた鳥山の隣には、ヴァイオリンを構えた葉加瀬太郎がスタンバイ。二人だけで演奏した『エトピリカ』は幻想的ともいえるサウンドスケープを現出させた。葉加瀬が2003年に発表したアルバム『Traveling Notes』では多くの楽曲で鳥山との共作が実現、次に披露した『大地のうた』もそうした二人の関係性からできた曲だ。祝祭的な盛り上がりで演奏を締めた。

toriyama2020081402.jpg松任谷正隆を加えたスペシャルバンドが、しっとりとしたグルーヴで奏でたのはユーミンが作曲した鳥山のソロ楽曲『Seven Miles Bridge』。軽やかなタッチのギターソロが風のように会場を駆け巡る。その編成のまま迎えたのは、湘南サウンドの代名詞として今や伝説的な存在として語られる兄弟デュオ、ブレッド&バター。鳥山がキャリアをスタートさせた18歳頃からバックで演奏をしていたという縁もあって、『ピンク・シャドウ』のセッションでは深い音楽的絆が感じられた。続いてなんと、ブレッド&バターの呼び込みで登場したのは、松任谷由実。披露したのはもちろん、「ユーミンが僕たちにプレゼントしてくれた」と言うブレバタの名曲『あの頃のまま』。まるで70年代の湘南にタイムスリップしたような気分になった。

「初めて私も無観客ライブを経験するんですけれど、向こうにいるオーディエンスに向かって丁寧に、丁寧にお送りしようと思っています」と言うユーミンが披露したのは『中央フリーウェイ』。息苦しい世の中のムードを軽く吹き飛ばしてくれる名曲のパワーに改めて音楽が日常の特効薬になることを実感した。加えて、鳥山のギター、武部のキーボードを両脇に歌うユーミンの無敵感たるや別格だ。そして次の『やさしさに包まれたなら』ではユーミンと葉加瀬太郎の初共演というレアなコラボレーションが実現した。「ユーミンと、とにかく一緒に音が紡げるっていうだけでね、これはもう夏休みの絵日記に書かないとなみたいな」(葉加瀬)。

「次の曲はお祝いに駆けつけてくださったみんなのために感謝とリスペクトを込めて一人で演奏したいと思います」と言ってガットギター1本で、『春よ、来い』(松任谷由実)、『情熱大陸』(葉加瀬太郎)、そして『特別な気持ちで(I Just To Called To Say I Love You)』(原曲:スティーヴィー・ワンダー)などをメドレーにして披露した。『特別な気持ちで』は、もともとスティーヴィーからブレッド&バターに提供された曲として有名だ。ギタリストとしての感性と技術、そして音楽への感謝を込めてフレットの上に思いを乗せていく。刹那カウントが入ると葉加瀬太郎を加えて『情熱大陸』の熱風のようなアンサンブルで盛り上げた。

バンドメンバー紹介を経て、最後はやはりこの曲。鳥山雄司サウンドの代表曲『The Song of Life』だ。TBS系『世界遺産』のテーマ曲として誰もが一度は聴いた事があるだろう。一人のギタリストが辿ってきた道のりを感じながら、時代や世の中の状況がどうなっても、人々が密に重なり合い紡いでいく音楽がこれからも確かなものとして存在することを示してくれたイベントだった。

本イベントの模様は、 10/21(水)19:00〜 WOWOWで放送・配信、また、10/30(金)18:00〜11/6(金)23:59にLIVE LOVERSで有料配信決定!


■ 視聴チケット、詳細
https://yujitoriyama-60th.com
 
文:谷岡正浩
フォト:三浦麻旅子

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