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DREAMS COME TRUE、ドリカムワンダーランドが開幕!さいたまスーパーアリーナ史上初!3Dフライトで吉田美和が飛び歌う!

July 16, 2019 12:00

DREAMS COME TRUE

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DREAMS COME TRUE、ドリカムワンダーランドが開幕!さいたまスーパーアリーナ史上初!3Dフライトで吉田美和が飛び歌う!

デビュー30 周年と、4年に一度のワンダーランドが重なるという奇跡的なアニバーサリーイヤーに突入している DREAMS COME TRUE。このスペシャルイヤーでどんなワンダーランドを見せてくれるのか――いつにも増して周囲の期待感は高まっていた。

やはり「史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND」と言えば、エンターテインメントやショービジネスの世界では、それだけでブランドとして世界にも通じるほどの名声を確立している。例えばʼ95 年のワンダーランドでは〝ドリームキャッチャー〟と言われる巨大メリーゴーラウンドを出現させ、その模様を映像で見たマイケル・ジャクソンが「僕もあれをやってみたい」と言ったのはあまりにも有名な話だ。

さて、今回のワンダーランド。全公演で45万人を動員するチケットは、もちろん全会場即日ソールドアウト。スタートとなったさいたまスーパーアリーナ(スタジアムモード)は 27,000人の観客が2日間、計54,000人が詰め掛けた。結論から言えば、これまでのものすべての要素が詰まった、まったく新しいショーだった。 アニメーションを駆使したシアトリカルなオープニングは、前回のワンダーランド(2015年)やその後の『THE DREAM QUEST』ツアーの流れを汲むものだし、『世界中からサヨウナラ』ではワンダーランドの象徴とも言える3Dフライトで〝空飛ぶ吉田美和〟を目撃できた。

ちなみに、さいたまスーパーアリーナで3Dフライトが行われたのは今回が初めてということであり、会場側からワンダーランドの開催を熱望してのものだったということだ。さらに、今回はいったいどんなステージになっているのかということが(これはお客さんもそうだし、エンタメに関わるすべての人間にとって最大の関心ごと)注目なわけだが、もちろん期待を裏切るわけがない。エンドステージであれセンターステージであれ、とにかくステージにおける見せ方を極めているドリカム。彼らが行き着いたのが〝トランス フォーム(変形)〟というもので、ワンダーランドの原点とも呼ぶべき〝移動〟をさらに発展させたものだった。『行きたいのはMOUNTAIN MOUNTAIN』で、なんと60トンもの重さになるビッグバンドを載せたエンドステージが浮き上がり、そのままぐっと前に動き出していくのだ。そしてそれがセンターやアリーナ後方にまで出現する。つい数分前までの見え方とはまったく異なった感覚でライヴを観ることになり、常に新鮮な驚きがあった。さらに、最前列とか最上階といった座席の優劣をもフラットにしてしまう驚きの仕掛けだった。

また、20年ぶりとなる新曲「SPOIL!」(7月7日発売)をリリースした、FUNK THE PEANUTS の登場があったことも忘れてはならないだろう。そもそもʼ95年のワンダーランドでライヴ・デビューした二人。今回のワンダーランドに合わせるように新曲をリリースしたのもうなずける。登場するやいなやMusic Videoでお馴染みの振り付けを披露し、会場中を盛り上げた。

このように、これまで培ってきたワンダーランドの遺伝子をさらに発展させた形で体感できる今回のワンダーランド。しかし最大の驚きは、他のところにあった。それは、音楽だ。アース・ウィンド&ファイヤー2代目ドラマーソニー・エモリーと T- SQUAREの坂東慧のツインドラムに始まり、元タワー・オブ・パワー・ホーンセクションのキーマンとして知られるトランペッターグレッグ・アダムスなど凄腕ばかり8名のホーン隊から放たれる分厚いサウンドはどんな演出であってもその主役を譲らないほどの存在感だった。そこに、〝むき出し〟と表現したくなるほど圧倒的なパフォーマンスで魂を揺さぶる吉田美和と多彩なテクニックでバンドアンサンブルを統率する中村正人が君臨するのだから、音楽的なクオリティーはワールド・スタンダード。さらに30年分のヒット曲の数々に、このバンドでしかできないファンキーなナンバーも織り交ぜながらのセットリストは、 まるでひと夜の夢のようだ。

ステージの壮大な機構やあらゆる演出は音楽を彩るために捧げられるものという大いなる自信を見せつけてくれた今回のワンダーランド。そう言えば、ライヴが始まってから通常は消される客電という全体の明かりがずっと点きっぱなしだった。すべてをさらけ出して、それでもなお誰も到達できない地点で熱狂的なライヴを繰り広げる DREAMS COME TRUEの姿に、異次元のエンターテインメントの原点がここにあると確信させられた。

Text:谷岡正浩

※FUNK THE PEANUTS
DREAMS COME TRUEの吉田美和のプロデュースによる、お一(いち)とお二(ふた)のユニット。

■ ドリカムディスコ HP
http://dctdisco.jp/

■ DREAMS COME TRUE 公式HP
http://dreamscometrue.com

■ 30周年特設サイト
https://dreamscometrue.com/the30th/

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