MISIA「20th Anniversary THE SUPER TOUR OF MISIA Girls just wanna have fun」2018.4.28 横浜アリーナ ライヴレポート
May 7, 2018 22:30
MISIA
圧倒的な歌唱力を持つ19歳の歌手に衝撃を受けたことは、20年経った今も忘れられない。1998年2月21日『つつみ込むように・・・』でデビューを果たしたMISIAが、20年という大きな節目となるデビュー日2018年2月21日(水)に、超レアアイテムとなる豪華BOX『MISIA TIME CAPSULE1998』を発売。 4月7日(土)・8日(日)大阪城ホール、4月27日(金)・28日(土)横浜アリーナにて【20th Anniversary THE SUPER TOUR OF MISIA Girls just wanna have fun】を開催。約2時間半に及ぶ28日(土)のツアーファイナルは熱狂と感動の渦に包まれていた。MISIAの圧倒的な歌声は勿論、今回は20周年を飾るにふさわしいエンターテインメント性に溢れた演出だった。
開演前、メインステージではDJ EMMAによって横浜アリーナが巨大なクラブと化している。迫り出したセンターステージの先端に存在するのは、デビュー当時のMISIAのビジュアルが描かれた幕。SEに煽られるように幕が振り落とされると、タワーの頂上にはMISIAの姿が!
大歓声を飲み込むような“INTO THE LIGHT”冒頭の歌声と、勢いよく発射されたピンク色のテープが一瞬にして会場のボルテージを頂点まで押し上げる。ビート、歌声、照明、全てのブライト感に筆者も高揚する気持ちを抑えるのが必死だ。「みんな今日はファイナル!盛り上がっていくよー!」
リズムに乗るようなMISIAの言葉に更に歓声が上がった。昨年、映画「鋼の錬金術師」の主題歌としても話題になった“君のそばにいるよ”に続き、懐かしいナンバー“陽のあたる場所”へ。“めくばせのブルース”のグルーヴィーなホーンも忘れてはならない。
今年でデビュー20周年のMISIA。「20年経ってもこうして歌い続けていられること、そしてこんなに沢山の人とこの20周年イヤーを喜び合えるというのが本当に何よりも幸せだと感じています。今日がファイナルだけど、これが20周年イヤーの幕開けですので。今日はMISIA、思いっきり味わい尽くして思いっきり楽しみたいと思っていますので、皆さんも最後まで楽しんで行ってねー!」華やかな笑顔で挨拶。現在新たな制作にも意欲的にも取り組んでいることを報告すると、未発表曲の“LADY FUNKY”を披露。この曲は、日本人として初めてUS Blue Noteと契約を結び『MISIA SOUL JAZZ SESSION』でも制作に迎えたトランペッターの黒田卓也氏がアレンジを担当。この日もエキサイティングな演奏で会場を沸かせている。
更に鍵盤とトランペットが切なく響く“オルフェンズの涙”では、ドラマチックな世界感にオーディエンスは圧倒された。イントロから歓声と拍手が沸いたのは続く“逢いたくていま”。レコードが乗ったターンテーブルを模したメインステージ、赤いラベル部分が迫り上がりレコードがゆっくり回る中、ダンサーの菅原小春が歌詞を体現する素晴らしいコンテンポラリーダンスを見せた。白い衣装で再び登場したMISIA。高く迫り上がったステージで大きな月をバックに“SNOW SONG”、白に身を包んだダンサーと共にセンターステージへ移動しながら“飛び方を忘れた小さな鳥”を歌いあげる。
神秘的な演出にオーディエンスはしばし熱狂を忘れ耳を傾けた。ダンサーが去り、スポットライトが注がれる中、“Everything”を熱唱。バンド・コーラスによるブレイクタイム後、再び衣装替えしたMISIAが登場。ステージには華やかに装飾された巨大な馬が出現。“BELIEVE”でオーディエンスのシンガロングが響き、“幸せをフォーエバー“では「20年間歌え続けた沢山の愛を有難う」と歌詞を変え歌い、温かい拍手が広がった。更に続く“THE GLORY DAY”でも「1998年、あなたと出会う為に歌いはじめて今ここにいる」と歌い、オーディエンスを沸かせる。ゴスペルサウンドとMISIAの力強い歌声は鳥肌が立つほど素晴らしく、会場のそこかしこから歓声や拍手。皆、自由な雰囲気で音楽を楽しんでいる。熱いリズムにオーディエンスのシンガロング、タオルをぐるぐると回し乗りまくる“MAWARE MAWARE”で本編は終了。
アンコール、ピンクの衣装に身を包んだMISIAは、“あなたにスマイル:)”で、沢山の「Smile」が響く中、「あなたの笑顔が光でした!ありがとう 素晴らしい笑顔を」と胸いっぱいな表情で歌った。オーディエンスからの惜しみない拍手喝采。MISIAへの溢れんばかりの愛が会場いっぱいに詰まっている。
「いつも思うの。この今の瞬間が20年間の中で一番最高ー!」”LUV PARADE”のイントロ、MISIAはそう叫ぶと天井から沢山のピンク&白の風船と銀のメタル吹雪が舞い、オーディエンスもテンションMAX!「素晴らしいね、凄い…。」自分に注がれる笑顔、拍手、歓声を噛みしめるように「もうね、始まる前から泣きそうで。」と涙を拭うMISIA。デビュー当時は、ずっと歌い続けていけるのか不安だったと言う。「人生20年かけて歩いてきた今、やっと“あ…私、歌手になったんだ”と実感することが出来ています。ここまで来ることが出来たのも、沢山の素晴らしい音楽との出会い、素晴らしいミュージシャンとの出会い、一緒にお仕事をしてくださる方との出会い、そしてやっぱり音楽を愛し、MISIAの音楽を聴いてくださった皆さんがいたお陰です。本当にありがとうございます。」20年分の感謝を丁寧に語ると「私を…私を歌手にしてくれて、本当にありがとうございました!」涙声で感謝を繰り返した。そして歌手としての人生のきっかけとなったデビュー曲”つつみ込むように・・・”へ。
この日出演した総勢およそ50名の全メンバーを紹介すると、SEの“SUPER RAINBOW”が流れる中、オーディエンスもMISIAも離れがたい様子で曲に合わせ歌ったり乗りまくっている。
「みんな、もうちょっと時間大丈夫?演っていい?」
本来ステージはここで終了する予定だった。が、突然MISIAがそう言うと一旦退場し、黒田とキーボードの大林武司を呼び入れた。これはオーディエンスにとって思いがけないスペシャルなプレゼント!MISIAがセレクトしたのは、1stアルバム『Mother Father Brother Sister』から、“キスして抱きしめて”。アコギの音色とデジタルなビート、まだあどけなさを残す歌声の当時より、ずっと大人っぽいアレンジと歌声で【20th Anniversary THE SUPER TOUR OF MISIA Girls just wanna have fun】の幕を閉じた。と、同時にMISIAにとってもファンにとっても最高の20周年アニバーサリーイヤーのスタートだろう。
Photo:Michito Goto / Takuya Kimura / Junichi Itabashi / Santin Aki / Brian Chen(順不同)
text:秋山雅美(@ps_masayan)
□ 4/28(土)横浜アリーナ公演 セットリスト
M-1. INTO THE LIGHT
M-2. 君のそばにいるよ
M-3. 陽のあたる場所
M-4. 来るぞスリリング
M-5. めくばせのブルース
M-6. LADY FUNKY(未発表曲)
M-7. オルフェンズの涙
M-8. 逢いたくていま
M-9. SNOW SONG
M-10. 飛び方を忘れた小さな鳥
M-11. Everything
M-12. BELIEVE
M-13. 幸せをフォーエバー
M-14. THE GLORY DAY
M-15. SUPER RAINBOW 〜 HOPE & DREAMS(Medley)
M-16. MAWARE MAWARE
EN-1. あなたにスマイル:)
EN-2. LUV PARADE
EN-3. つつみ込むように・・・
EN-4. キスして抱きしめて
■ MISIA オフィシャルサイト
http://www.misia.jp/index_main.php
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Information
20th Anniversary MISIA 星空のライヴⅩ Life is going on and on
6月から20周年に、記念すべき10回目を迎える「星空のライヴ」の全国ツアーを開催。追加公演も随時発表予定。
9月7日(金)NHKホール
18:00 OPEN / 19:00 START
9月8日(土)NHKホール
16:00 OPEN / 17:00 START
■ 特設サイト
http://www.misia.jp/official/sp/live_hoshi10/