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コアラモード.全国ツアー"THIS IS COALAMODE.2017 〜春らんらんツアー〜"イイノホール

コアラモード.全国ツアー"THIS IS COALAMODE.2017 〜春らんらんツアー〜"イイノホール

April 30, 2017 09:16

コアラモード.

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コアラモード.全国ツアー"THIS IS COALAMODE.2017 〜春らんらんツアー〜"イイノホール

2月に1stアルバム『COALAMODE.』をリリースした横浜出身・在住の男女ユニット コアラモード.がアルバムを携え、3月25日(土)地元横浜から 全国ツアー“THIS IS COALAMODE.!!2017 ~春らんらんツアー~”をスタート。
4月29日(土)の追加公演では再び横浜へ戻り、関内ホール(小)にて追加公演を開催。ツアーファイナルを迎えた。

東京では4月15日(土)東京・イイノホール。
ホールでのツアー初日ということもあり、会場には大勢のファンが詰めかけた。
「みなさん、こんばんは。あま☆ZAKEれいでぃおでおなじみ、パーソナリティの甘﨑くみ子です。」メロウなピアノに乗せ、妙に色っぽいあん…ではなく(笑)、甘﨑くみ子さんが影アナとして前説。
甘﨑さんがツアーのスタートを告げると、鳥のさえずりと共にサポートメンバーの橋谷田真(Dr)、三浦ジャイ剛(Ba)、後藤秀人(Gt)、NanaN.(Per)、そして小幡康裕とあんにゅが登場。

“ダンデライオン”で瑞々しいあんにゅの歌声が広がると、重厚感あるホールがあっという間にコアラモード.色に染まるのを感じた。“あぁ、自分はやはりあんにゅの歌声とコアラモード.のサウンドが大好きなんだ”と実感しながら。
次に広がったのは、“さくらぼっち”でステージを見つめるオーディエンスの笑顔とクラップ。東京でも桜が満開になり始めたこの日、メンバーそれぞれのマイクにも満開の桜が揺れていた。

「 “THIS IS COALAMODE.!!2017 ~春らんらんツアー~”へようこそー!」大きな拍手に包まれるとあんにゅは会場を見回しながら「結構みんなの顔が見えるよ。みんな見えてるからね。」と笑顔。
昨年12月に神奈川県民ホール(小)にて開催された初めてのホールワンマン“We Are Coalamode.!! 2016~あのさ、あのねの大発表~”から約四ヶ月半。コアラモード.にとって、今回が二度目のホールワンマン。
「ラッキーピースみたいな。2って良くない?なんか目出たい感じがしません?」とあんにゅ。
それに対してどう答えて良いか分からぬ小幡と、それを見て笑うオーディエンス。
しょっぱなからアットホームなムード満載。



DSC09818.JPG感情をなぞるようにどんどんリズムを変える“損得感情”。鍵盤のイントロ、カズーの音色が恋愛のドキドキや切なさをユニークに聴かせる。
“豆の木”でふと客席に目をやると、一緒に口ずさむオーディエンスの姿。多彩なサウンド展開を見せるこの曲は何度聴いてもその素晴らしさが色褪せない。

「こんな素敵なホールで演奏が出来る日が来るとは。」しみじみホール内を見回す小幡に対して、「ちょっとここに布団敷いてゴロゴロしたいくらい。」と、再びあんにゅワールド炸裂で会場も爆笑に。

“NHKみんなのうた”の為に書き下ろした“ママのママのママのママ”。あんにゅが自らの経験をもとにしたこの曲。アルバムの取材で、「その縁がひとつでも途切れたら自分は今ここにこうしていることもないし歌を歌っていることもない」と、曲への想いを語ってくれた。ハートフルな歌詞とメロディは優しくオーディエンスに降り注ぐ。
更に“拝啓、5年後の私”では、ポエトリーリーディングのように歌詞の冒頭を読み上げると、1番をピアノのみ、間奏からバンドで演奏。こういうライヴアレンジは決して珍しくないが、やはり彼等のサウンドメイキングセンスが光る。

このライヴの一ヶ月前、卒業式を迎えた人も多いだろう。 校舎から聞こえるチャイムの音は“ありがとう、そしてさよなら”へと繋がり、言葉を乗せるようなあんにゅのしなやかな手の動きを見つめながら、その一言一言、一音一音を噛み締めるように聴き入るオーディエンス。続く“充電器”の切なくも愛おしい歌詞で更に魅了される。

ここで一旦バンドメンバーが退場。小幡のピアノは、まるでギターをチューニングする音までゆっくりと海に沈めていきそう。 あんにゅがコアラモード. を結成する前に作った“海”は彼らの中でも異色のバラードだ。胸を締め付けるようなあんにゅの歌声と小幡の繊細なピアノに会場には涙する姿も。

「ありがとうございまーす!」先ほどまでの雰囲気とはガラリと変え、明るいテンションで挨拶するあんにゅ。
シングルなどの既発曲を含め、今アルバムには色々なタイプの楽曲が収録。それをツアーで、生で、披露出来たことが嬉しいと笑顔を見せた。
「バラードが多かったから、まだ皆さん元気余っていますよね。元気ですかー?!元気かー!」
オーディエンスのテンションを上げると、“Dan Dan Dan”で一気にポップなリズムに。更に続く“Hop Step Jump”で何とあんにゅはピンク色のポンポンを持って軽快に踊りながら歌っている!


DSC09905.JPG「ありがとう!初めて踊っちゃった。」照れくさそうに笑いながらも「まだまだいくぞー!」そう言うと“Dive!”ではオーディエンスも交えた振り付けで盛り上がる。


MCで先ほどの“Hop Step Jump”でのダンスについて「今回のツアー、ずっとやってきたわけじゃないんですよ。今日が初披露ですよ!」と小幡。するとあんにゅは「小幡さんも踊りたくなってきたかい?」といつもの無茶ぶり。すぐさま「いやいや、 変なフリはやめてくださいよ!」と焦る小幡に会場も大爆笑。

本編もあと一曲。「最後は私たちに色々な出会いときっかけをくれた大切な曲です。」と紹介すると、“七色シンフォニー”で本編は終了した。

アンコール、“ありがとう、そしてさよなら”のミュージックビデオをアレンジした映像が流れると、本編のセットリストが順番にバス停になっており、最後に停まったのは「アンコール」。
小幡とバンドメンバーが再び登場すると、コアラバスの運転手に扮したあんにゅは、運転手の帽子をかぶりハンドルを持って登場。「次は、小幡康裕。エナジードリンク前」と、小幡がエナジードリンクばかり飲んでいるというファンも承知のネタや、ツアー中のエピソードも加えながら爆笑のメンバー紹介。最後に「次は終点、東京イイノホール前、東京イイノホール前でーす!」とアナウンスすると、渋谷系のエッセンスをと取り入れた“みんなのバス”で、小幡の「何もしてねぇ マジやばくね?」を生披露。オーディエンスも大盛り上がり!大歓声を受け曲が終わると、あんにゅはスタッフに用意してもらったコアラの絵がついた運転手帽子を持って「見てよこれ。いいでしょ。ほら、ここにコアラいるよ。」とあまりにも可愛らしく喜んでいる。(これには同性でもキュンときた!)

そしてバンド演奏初披露の“Hurray! (フレー!)”へ。


DSC09925.JPG「皆さんへの応援歌」とあんにゅが言った通り、ミディアムなテンポに乗る力強い歌詞とあんにゅの歌声。
オーディエンスは輝くような笑顔でリズムを取り、会場に広がる「フレー!フレー!フレー!」の歌声。
「私が笑顔を届けて、皆さんが笑って返してくれるっていうのことで、またもっともっと喜ばせたいという気持ちが湧いてきて、つい冗談も言っちゃう」と、あんにゅ。ツアーひとつひとつが経験となって自分たちも成長させてもらっている実感があるという。4月という節目の時期でなくてもリセットは何度でも出来ると語り「私たちも何回でも初心に帰っていこうと思います。そして踊りもどんどん上手くになろうと思います(笑)。みんなも是非色々なことに挑戦して自分の気持ちと向き合ってあげて下さい。そしてまたコアラモード.のライヴに来て、とびきりの笑顔を見せてください。本当に今日はお越し下さり、ありがとうございました!」あんにゅの挨拶に大きな拍手が贈られ、最後はあんにゅと小幡の決意を込めた“未来”を力強く歌い上げた。

曲が終わり誰もいなくなったステージには、ライヴの様子や移動中などツアー風景を織り込んだ映像に、今回のバンドメンバーや携わった人たちの名前が映画のエンドロールのように流れ、最後は二人の直筆コメントで締めくくられる。コアラモード.全国ツアー“THIS IS COALAMODE.!!2017 ~春らんらんツアー~”のホール公演初日は、感動と笑いと歌声と温かい笑顔で幕を閉じた。

text:秋山昌未

<セットリスト>
1.ダンデライオン
2.さくらぼっち
3.損得感情
4.流れ星
5.豆の木
6.メモリーズ
7.ママのママのママのママ
8.拝啓、5年後の私
9.碧空の下~flower of youth~
10.ありがとう、そしてさよなら
11.充電器
12.海
13.Dan Dan Dan
14.Hop Step Jump
15.Dive!
16.雨のち晴れのちスマイリー
17.七色シンフォニー

Encore
En1.みんなのバス
En2.Hurray! (フレー!)
En3.未来

■ コアラモード.オフィシャルサイト
http://coalamode.net/

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