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30th J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE supported by azabu tailor DAY1

March 10, 2019 11:00

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30th J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE supported by azabu tailor DAY1

2013年から2015年、2017年と2年おきに東京・両国国技館で開催されてきたJ-WAVE主催の弾き語りライブ【TOKYO GUITAR JAMBOREE】。(2018年はスピンオフ企画)【30th J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE supported by azabu tailor】(以下:TGJ)と題された今年は、J-WAVE開局30周年ということで、3月9日(土)・10日(日)の2日間に渡り開催。場所は勿論両国国技館。

快晴の初日3月9日(土)、両国国技館入り口には、恒例となったイベントタイトル、アーティスト名が染め抜かれた巨大のぼりが出現。この日の出演者は、奥田民生(ユニコーン)、真心ブラザーズ、竹原ピストル、 田中和将(GRAPEVINE)、平井 大、石崎ひゅーい、Anlyの全7組。オープニングアクトはDedachiKenta。ゲストアクトはTHE CHARM PARK。360度客席で囲まれたセンターステージはギター侍による熱いステージが繰り広げられ、10,000人を魅了した。このセンターステージは演奏中にぐるりと四方に回り(しかも人力!)アーティストが自分の正面になる度、オーディエンスは歓声を上げた。

Dedachi20190309.jpg先陣を切ったのは、ロサンゼルス在住19歳のシンガーソングライターDedachiKenta(読み:デダチケンタ)。昨秋アナログ盤とデジタルのみで発表したデビュー作『This is how I feel / Memories』が全国のFM29局でパワープレイを獲得。さらには2019年にブレイクが期待される注目のアーティスト10組を紹介するYouTubeの“Artists to Watch”に選ばれるなど、各方面で話題を集めている期待の新人。ネイティブな英詞と心地よい洋楽テイストのメロディで、オープニングアクトとして歌声を披露。4月10日にはタワーレコード限定で初のCD作品『breakfast for dinner』もリリースされる。

tgj2019030901.jpg呼出による寄せ太鼓から、MCのクリス・ペプラー氏が登場。真心ブラザーズを呼び入れると掛け声と共に鏡開きでTGJが開幕!本番の相撲さながら拍子木が鳴り響き、最初に呼出に名前を呼ばれたのは紅一点のAnly。懸賞幕に続いて土俵をイメージしたステージに登場すると、映画でも話題となったQUEENの“ボヘミアン・ラプソディ”でオープニングから会場を沸かせる。その後、スキマスイッチとのコラボレーションナンバー“この闇を照らす光のむこうに”や、得意のループマシンを用いた“FIRE”など、パワフルな歌声でトップバッターを務めた。

Anly20190309.jpg「二年ぶりにこの土俵に帰ってきました。」“アンコール”の冒頭、そう挨拶すると再び歌いだしたのは、3月6日にニュー・ミニアルバム『ゴールデンエイジ』をリリースしたばかりの石崎ひゅーい。感情を振り絞るような歌声は異彩を放ち、菅田将暉へ楽曲提供した“さよならエレジー”のセルフカヴァーや、クラップを誘った“夜間飛行”など全4曲を歌い上げた。

ishizaki20190309.jpg30分の休憩を挟み登場した平井大。最近彼のトレードマークとなっているつばの大きい帽子を被り、さりげなくブルースのフレーズを奏でるとエリック・クラプトンの“Change The World”をカヴァー。続いてウクレレの音色がハワイを連想させ、リラックスしたリズムが心地よい“Slow & Easy”を演奏。日本人として両国国技館でライヴが出来ることへの感謝を述べ、2月27日にリリースされ『映画ドラえもん  のび太の月面探査記』の主題歌として話題を呼んでいる“THE GIFT”で締めくくった。

hirai20190309.jpg「まさかバンドマンやってて両国国技館に立つ人生だとは思っておりませんでしたね。大阪のおかんもびっくりですよ。両国国技館に出るでーって言ったら、あんたの体格で大丈夫なん?ってすっとんきょうなこと言っておりまして。」トークで会場を笑わせたのはGRAPEVINEの田中和将。その後しっかり「人のふんどしで相撲取ってくるだけやから大丈夫。」と関西人らしくしっかりオチまでつける。この季節らしい懐かしいナンバー“風待ち”からエレキに持ち替え、2月6日リリースされたオリジナルアルバム『ALL THE LIGHT』から“こぼれる”を披露。歪みやフィードバックはオーディエンスをシューゲイザーのような音の世界へ誘った。

tanaka20190309.jpg呼出の声をかき消す程の歓声が湧き上がったのは奥田民生。今年は<ユニコーン100周年>の年として、3月27日にNew Album『UC100V』をリリース。「今日はユニコーンのプロモーションに来ました。」と相撲取りを真似するような声で会場を笑わせながらも、 “働く男”、“雪が降る町”などユニコーンしばりの選曲に会場は大興奮。しかしユニコーンしばりにしたことを後悔したのか「若かりし頃の俺はね、小洒落てるの。もう出来ない…。」と嘆き、オーディエンスは大爆笑。「そんな気持ちを最近になって歌った曲をやります。」と“私はオジさんになった”へ。最後は“ヒゲとボイン”で会場一体となり土俵を降りた。ユニコーンは4月から年間50本に及ぶ全国ツアー【ユニコーン100周年ツアー“百が如く”】を開催する。

okuda20190309.jpg休憩タイムにゲストアクトとして登場したのは、様々なアーティストへの楽曲提供や、大橋トリオのツアーサポートメンバーに抜擢されるなど、今話題沸騰中の新世代ポップスのマエストロ、THE CHARM PARK。穏やかな歌声と温かいメロディを響かせた。

tcp20190309.jpg奥田民生に続き、呼出の声をかき消したのはツアー【One for the show tour 2019】がスタートしたばかりの竹原ピストル。吠えるようなサビの“おーい!おーい!!”で歓声が沸き、“Forever Young”の長く響き渡る歌声には拍手が起こった。住友生命の新商品「Vitality」CMでも耳馴染みのある“あ。っと言う間はあるさ”で盛り上げると、お世話になった人の死がきっかけで自身の想いを世界的な賛美歌にのせた“Amazing Grace”で圧巻の歌声を聴かせ、オーディエンスを魅了。続く“よー、そこの若いの”ではサビで会場が大合唱。「さすがスマッシュヒット。一か八かでサビにカウントを入れてみたら、まんまと歌ってくれました(笑)。」と笑いながら冗談めかしくそう言うと、会場からも笑いがこぼれる。更にTGJには毎回出場する竹原は、恒例の呼出に自分の名前を呼んでもらえることが嬉しいと語り、「呼び込みの先生に、僕、そこそこ売れてきましたよと言ったら、うっしっしっしっしと笑い飛ばされました。」としっかりトークでもオーディエンスの心を掴むと、存在感を見せつける全8曲で最後まで会場を熱狂させた。

pistol20190309.jpg結びの一番は 今春30周年を迎える真心ブラザーズ。放送席の奥田民生が出番前の彼らを観て笑ってしまったと言う理由が明らかに。桜井秀俊はなんと行司姿で登場。ボブ・ディランの曲にYO-KINGが歌詞をつけた“マイ・パック・ページ”でスタートすると、昨年リリースされた『INNER VOICE』のリードナンバー“メロディー”へ。フォーキーなサウンドで会場を温かいムードに包み込む。今まで自動で回っていたステージに、竹原が自身で回るタイミングを指示したことを真似してか「90度お願いします。」と指示すると「大丈夫?今日僕らがトリだからね。あいみょん出ないよ。陽水さんも明日だからね。」とベテランらしく笑いのツボを心得たトークで会場を笑わせる。YO-KINGは吉田拓郎氏の“流星”のカヴァーで盛り上がる会場を見回し、「じゃあもう気持ち良いから、演るつもりなかったけど“サマーヌード”演るわ。40年ぶりに “サマーヌード”歌うわ。」とギャグまで盛り込み、大ヒットソング “サマーヌード”へ。更に「J-WAVE30周年と、真心30周年のジャンボリー初日、これだけ盛り上がったことを祝しまして」と、“どか〜ん”へ繋げると、会場のボルテージもMAXに!4月から原点回帰の二人っきりの弾き語りツアー【真心道中歌栗毛 2019】がスタートする真心ブラザーズは全6曲でステージを後にし、本編は終了した。

magokoro20190309.jpgアンコールが響くグランドフィナーレ。再び奥田民生、真心ブラザーズ、竹原ピストル、 田中和将、平井 大、石崎ひゅーい、Anlyが登場すると、ジョン・デンバーの“Take Me Home, Country Roads”にYO-KINGが歌詞を付けた“田舎道(カントリーロード)”を全員で歌い、【30th J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE supported by azabu tailor】初日は幕を閉じた。

all2019030902.jpg本日3月10日の千秋楽公演は秦 基博、トータス松本(ウルフルズ)、井上陽水、 斉藤和義、田島貴男(ORIGINAL LOVE)、あいみょん、渡辺大知が出演。オープニングアクトには熊川みゆ、ゲストアクトには高田漣が登場。


■ 30th J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE supported by azabu tailor
DAY1セットリスト

01. DedachiKenta(オープニングアクト)
M-1. More than enough
M-2. This is how I feel

02. Anly
M-1. ボヘミアン・ラプソディ
M-2. この闇を照らす光のむこうに
M-3. FIRE
M-4. Venus

03. 石崎ひゅーい
M-1. アンコール
M-2. ピリオド
M-3. さよならエレジー
M-4. 夜間飛行

04. 平井 大
M-1. Change The World
M-2. Slow & Easy
M-3. 祈り花
M-4. THE GIFT

05. 田中和将(GRAPEVINE)
M-1. 風の歌
M-2. 風待ち
M-3. こぼれる
M-4. 光について

06. 奥田民生(ユニコーン)
M-1. 働く男
M-2. ブルース
M-3. 私はオジさんになった
M-4. 雪が降る町
M-5. ヒゲとボイン

07. THE CHARM PARK(ゲストアクト)
M-1. Imperfection
M-2. カルペ・ディエム

08. 竹原ピストル
M-1. おーい!おーい!!
M-2. LIVE IN 和歌山
M-3. Forever Young
M-4. あ。っと言う間はあるさ
M-5. Amazing Grace
M-6. よー、そこの若いの
M-7. 浅草キッド
M-8. 狼煙

09. 真心ブラザーズ
M-1. マイ・パック・ページ
M-2. メロディー
M-3. 流星
M-4. サマーヌード
M-5. どか〜ん
M-6. 空にまいあがれ

10. グランドフィナーレ
M-1. 田舎道(カントリーロード)

Photo by HAJIME KAMIIISAKA
Text by 秋山雅美(@ps_masayan



■ オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/special/guitarjamboree2019/

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