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【コラム】オフィス オーガスタ特集 Vol.3

【コラム】オフィス オーガスタ特集 Vol.3

November 5, 2015 21:00

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ー 樋口さんがオーディションライヴで観た時のスキマスイッチは、どういう点が特に魅力でしたか?

声じゃないですか。やはり声がすごく良いし、見た目もありました。ヴォーカルの大橋卓弥が可愛らしい顔をしていて、片や鍵盤弾きの常田真太郎がアフロに髭。そのギャップも面白かったし、既にMCも面白かったんです。当時、常田の運転するバイクに2人乗りで移動していたらしく、アフロヘアからいつもと違う香りがしたそうで。それで「シャンプー変えた?(大橋)」「お、よく分かったね!(常田)」なんて話をしていて(笑)。


ー アハハ!今に通じるユルさが。

そうそう(笑)。それが面白いなと思って。


ー スキマスイッチの無名な時期を経て、トップアーティストになるまで全て見ている。更に言えば、その過程を築き上げているわけですよね。

一緒に成長していった感じです。言えば僕も当時は23歳くらいですし、山崎のマネジメントを出来ていたとは思わない。その時期、山崎に色々と教わりながら少しずつ経験を積み重ねていく中でスキマスイッチと出会って、山崎のマネジメントを担当しながら、スキマスイッチをどうやっていこうかという時期でした。だから本当に、一緒に学んでいたという感じがしています。その過程では勿論喧嘩もしましたし、笑い合ったりもしました。お互いに駄目な部分や良い部分を言い合ってきた十数年だと思います。


ー 長い期間、様々な出来事があったと思うので一言では言えないと思いますが、スキマスイッチとの想い出深いエピソードと言ったら何でしょうか?

なんだろう…。酷い話ばかりなんだよな(笑)。


ー アハハ!

アリーナツアーや武道館公演など、色々想い出はあるんですが、一番最初に彼らと知り合った時、二人に「どういうアーティストになりたい?」って訊いたんです。そしたら「100万枚売れるアーティストになりたいです。」という答えが返ってきました。当時、まだギリギリで100万枚売れるアーティストがいた時代だったと思うんですが、凄いなと思って。それが彼らの根底にあるというか、今もまだ変わっていないというか。最近若いアーティストと話をする機会が多くて、同じ質問をした時にすぐにビジョンを語れる人が少ないんですよ。「100万枚売りたい」って、結構エグいじゃないですか?


ー 確かに。

例えば「グラミー賞を獲りたいです。」とか「FUJI ROCKのグリーンステージに立ちたいです。」とかは分かるんです。そういう中で「100万枚売りたい」って、ある意味すごい。でもそれは正しいし、カッコ良いと思えました。


ー 口触りの良い言葉よりも信用出来ます。

僕としても分かり易いんです。どうやってそのアーティストを売っていこうか、どういう見せ方をさせれば良いか、 その為の手順をどうすれば良いのか。勿論そこまでの明確なビジョンがなくても良いんですが、明確であればある程分かり易いんですよね。 ぼやければぼやける程、手段がありすぎて最短ルートが分からなくなる。


ー 成る程。そういえば今年のオーガスタキャンプのオープニングアクトで登場したNakamuraEmiさんがBandwagon所属になることが決定しましたね。個人的にも大好きなんです。

ありがとうございます。


ー NakamuraEmiさんがBandwagon所属になる経緯を教えていただけますか。

僕、呑み屋での情報収集が多いんですよ(笑)。


ー ライヴハウスではなく?(笑)

そう(笑)。僕がよく行く呑み屋でマスターをされていた方が昔、音楽関係でマネジメントをしていて、その人と呑むのが楽しくてそのお店に入り浸っていたんです。そんな時期に店内からNakamuraEmiの曲が流れて気になったんです。「これ誰?」って。それでマスターと一緒にNakamuraEmiのライヴを観に行って「これは凄い!」と思い、声をかけました。CDを上回るライヴの凄さというか、あまり今迄出会ったことのないタイプのアーティストでした。


ー というと?

小さい女の子なのに、ステージでの歌声はすごく力強い。でも優しさもある。クリスマスをテーマにした「プレゼント~繋ぐ~」という曲があるんですが、彼女のライヴを初めて観に行った時に、「この会場にお子さんはいらっしゃいますか?」ってMCで訊くんです。実はこの曲には子供の夢を壊してしまうかもしれない歌詞があって、会場にお子さんがいらっしゃる場合は、その部分を歌わなかったんです。今はもうその部分の歌詞を変えて歌っていますが、そういう優しさはすごく素敵だなと思って。話をした時も、芯は強いけど人をすごく大切にする人だと感じて、こういう人なら周りに沢山の人が集まってくるだろうなと思い、一緒にやらせて頂けるように声をかけさせてもらいました。


ー 私もNakamuraEmiさんのライヴを何度か観させていただきましたが、ライヴクオリティ高かったです。それに楽曲も良いですよね。

彼女はJAZZやHIPHOPが好きなので、自分自身もJAZZやHIPHOPを今以上に勉強しないとと思いますね(笑)。


ー EmiさんのHIPHOPの取り入れ方ってすごく巧いです!

ドHIPHOPというよりは、もっとPOP寄りですよね。


ー ええ。だからフロウがメロディに乗った時に心地よさも感じますし、歌詞も含めて仕事や夢に向かって頑張っている女性たちの背中を押してくれそうな感じがしました。

みなさん、どういう感じで彼女の歌を聴いているのかというのはとても気になります。



ー 私個人的には、甘さや切なさだけのラブソングよりもグッときましたし、そこに在るEmiさんのリアリティから私のリアリティに当てはめて聴くことが出来るというか。

良かったです。新曲も良いものが出来ているので、今後が楽しみです。

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