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【コラム】オフィス オーガスタ特集 Vol.2

【コラム】オフィス オーガスタ特集 Vol.2

October 7, 2015 21:00

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ー このロゴは、クールでありながらインパクトがありますよね!

ac2012_logofix20151007.jpg八嶋:ありがとうございます。コンペに関しては、1つのデザインに10案くらい出すよう心掛けています。

佐々木:他のデザイナーは1、2案に集中させることが殆どですが、八嶋は特にひとつの案に対してのデザイン提出量は多い方です。オーダーの仕方もその時々ですが、2012年のオーガスタキャンプの時は、さほど決め事がなかったので特に提案量が多かったと思いますが。

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ー この時のロゴではどういう部分を意識してデザインをしましたか?

八嶋:インパクトの強さをコンセプトとしてオーガスタキャンプの「A」と「C」をメインに持ってきたことです。コンペのオーダーは、20周年のアニバーサリー感を出して欲しいということだけでしたが、震災後ということもあり、「A」は赤い色を施してジャパンカラーというか日の丸的なイメージをモチーフにし力強い復興のイメージを意識しました。それと「C」の二重のラインは、オフィスオオーガスタ20周年の歴史を木の年輪に見立てています。


ー 考え抜かれていますね!

八嶋:カラー展開のしやすさという点も重要視していました。この時は3カ所公演だったので、色の違いで分けられる部分も考えつつという感じでした。

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ー 八嶋さんは、浜端ヨウヘイさんのCDアートワークも担当されているとか。

八嶋:はい。CDに関しては、最近アートディレクションを担当することも多くなりました。社内の皆さんにご協力頂きながらなのでまだまだ未熟なのですが(笑)、アーティスト本人と話しながらイメージ決めが出来るので、それこそ楽曲のイメージをどうやってビジュアルに落とし込んでいくのかが、難しくもあり醍醐味でもあります。楽曲というのは、聴いた人によってニュアンスの相違があると思うんです。ですので数パターンのデザイン案を出して、どれが一番そのアーティストのイメージに近いのかを話し合い決めていきます。


ー 浜端さんの『BIG MUSIC』はどのようなイメージで制作されましたか?

八嶋:この作品もディレクションから担当させて頂いたのですが、まずヨウヘイさんのマネージャーとプロデューサーから「とにかく大きい!」というイメージを伝えたいと言われて(笑)。 彼らの中では、表ジャケットの部分から顔を切っちゃってもいいんじゃないかというアイデアが、初めからあったようです。


ー 確かにヨウヘイさんは大きいですからね(笑)。でもアーティストの顔を、こういう形で表ジャケットに出さないというのは、斬新ですよね。

八嶋:そうですね(笑)。それまでのシングルはかなりのアップで顔を扱うことが多かったので、序盤にそういうイメージにした分、逆に今回のようなデザインの方がインパクトがあるんじゃないかという意見が出たんです。そこからさらにアイディア出しをおこない、手描きのイラストと合わせるのもいいんじゃないかと考えて、社内デザイナーでイラストの描ける人間に絵を描いてもらい完成させました。


ー ディレクションの難しさはなんでしょうか?

八嶋:コンセプトを明確に持つ事でしょうか。作っている間は当然色々なアイデアが飛び交うので、変なところに着地しないようにというか、最初のコンセプトがブレないように少しずつ修正を加えたり、皆さんの意見を取り入れたりしていくんです。でもそこがブレてしまうと、皆さんの意見をまとめきれず、最後の最後まで大変な思いをすることもありますから(笑)。

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ー 八嶋さんはグッズデザインは勿論のこと、Webやグラフィック、すべて出来るんですよね。

八嶋:いえ、範疇じゃないものは勉強しながらやっています。CDジャケットも一番最初の段階では十分な知識はなかったんです。CDを開けた時に出来る隙間が、イメージ通りじゃなかったり。そういう細かい部分での難しさはありました。


ー グッズの中でもパンフレットは必ず目にするものですが。

佐々木:そうですね。パンフレットをやらせていただくようになって、本を作る大変さが身にしみてます。スキマスイッチの47都道府県を回った『スキマスイッチTOUR2012-2013“DOUBLES ALL JAPAN”』では、彼ら2人が47都道府県についてどういう印象を持っているかのインタビュー形式のパンフを作りましたし、2013年のスキマスイッチ10周年のオーガスタキャンプのパンフレットではスポンサーに「えどこまち」さんとがついてくださり、オリジナルの浴衣を作っていただいたので浴衣姿で写っています。


ー 最近の傾向として、パンフレットもシンプルになってきたと思うのですが。

佐々木:やっぱりネットの普及が要因のひとつじゃないですかね。パンフレットでなければ見られないというのが重要だったんですが、今は取りに行けば色々な情報がいくらでもありますからね。だからその分、ここでしか聞けないインタビューをとったり写真のようにネットに出ない、“らしさ”がそこにあるというか。写真に関しても、格好良いものよりちょっとコンセプチュアルな写真の方がファンの方々は喜んでくださいますし。


ー あー、そうかもしれないですね!

佐々木:(【Sukimaswitch 10th Anniversary Arena Tour2013 POPMAN’S WORLD】のパンフレットを手にとって)この時は、スキマスイッチは2人で1人というコンセプトで表紙をコラージュにしたんです。それでこれを抜くと、中には「大橋卓弥の考え方」「常田真太郎の考え方」「スキマスイッチの考え方」という3冊の本が3部作として入っているんです。
 

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