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【コラム】オフィス オーガスタ特集 Vol.1

【コラム】オフィス オーガスタ特集 Vol.1

September 10, 2015 17:25

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【コラム】オフィス オーガスタ特集 Vol.1

杏子、 山崎まさよし、元ちとせ、スキマスイッチ、長澤知之、秦 基博、さかいゆうなど実力派揃いの音楽事務所「オフィスオーガスタ」が主催する夏の恒例イベント【Augusta Camp】。

すでにチケットがSOLD OUTしている今年は、山崎まさよしのデビュー20周年として【YAMAZAKI MASAYOSHI in Augusta Camp 2015 〜20th Anniversary〜】と銘打ち、9月26日に横浜赤レンガパーク野外特設ステージにて開催。1999年、山崎まさよしの野外イベント【“YMAC99” Yamazaki Masayoshi in Augusta Camp 1999】から、事務所としてのイベントへと形を変え、今年で16年を迎える【Augusta Camp】が長年愛されている理由としては、当然アーティストパワーが筆頭に来る。

しかし今回は【Augusta Camp】を作り上げる裏側にスポットをあてるべく、Augusta Campプロデューサーの麻畠 聡氏に話を伺った。2000年から【Augusta Camp】の制作として携わっている麻畠氏はプロデューサーという仕事について、「自分では野球で言う“監督”だと思っているんです。ちゃんとした流れを作って、事務所のスタッフに分かり易く伝える。そして役割を割り振ること」と語る。司令塔としてどう上手く伝えていくかが一番重要という彼だが、スタート時と今では進め方がかなり変わったと言う。そんな麻畠氏が語る【Augusta Camp】の歴史や裏話とは!?



毎年オーガスタキャンプを開催することは各アーティストが覚悟しているというか(笑)、色々な想いがあると思います。


ー 2001年の【Augusta Camp 2001】から今の形になったわけですが、なぜ山崎まさよしさんの野外イベントという形から、事務所としてのイベントになったのでしょうか?

所属アーティスト数が増えてきたことが一番の理由だと思います。ショーケース的な形で、野狐禅や、デビュー前の元ちとせなどの新人をお披露目する意味もありました。だからすごく印象深いです。特に山口・防府市中関港 特設会場の事はよく覚えていますね。


ー それは何故ですか?

山崎の出身地でもありますし、ゼロから立ち上げましたから。 山梨・富士急ハイランド コニファーフォレストは既に野外会場があったんですが、防府の特設会場はそれこそボルト1本まで外す撤去作業までがオーガスタキャンプだったんです。当時自分は制作を始めてまだ2、3年目でした。だから勝手がよく分からなくて。もう寝れないし風呂にも入れない!(笑)この当時はまだアーティスト数も6組だったけどバタバタしていましたね。それとやっぱり運営方法が今とは決定的に違いました。


ー 特にどういうところが?

当時は割り振りも関係ないし、別のプロデューサーのアイデアやテーマを僕ら制作部が具現化していく形でした。社員数も少なかったですし、みんなで作り上げていくというよりは、どちらかというとプロデューサーの指示に倣うスタイルだったんです。


ー 2004年には“Augusta Musicians Band”を組んだり、2010年はアコースティックをテーマにしたりと、アーティストの周年以外の企画はどういう形で決めるのですか?

今で言うと、その年のオーガスタキャンプが終わった年末の会議で僕から「来年はどうしましょうか?」と切り出します。そこで各アーティストの周年などがなければシンプルにオムニバスのイベントという形になるわけですが、その時点ではまだ概要がボンヤリと動き出すという位で、その後まず会場決めをします。ここ最近は横浜赤レンガパークでの開催が多いですね。やり易い会場なんですよ。


ー どういう意味でですか?

運営もそうですし、インフラが整っているのでお客様が来やすい場所だと思います。 それと毎年同じところで開催することで、お客様もスタッフと同様に、イベントに慣れる部分もあったり、エリアの想像が出来易いでしょうし。


ー 細かいところですが、トイレの位置なども重要ですしね。

そう。特に集客数が万単位になるイベントだと、トイレは一番重要です。


ー スタッフの方の他に、アーティストも会議に参加するんですか?

はい。それも5年くらい前から始めたんですが、僕は監督業をやらせてもらっている中で、一方通行なのは嫌なんです。大鉈振るって「こうだから!」って完全に決める自信もないから、スタッフは勿論、アーティストとも全員話すようにしています。「こういう感じだけど、どう?」ってヒヤリングをして。毎年オーガスタキャンプを開催することは各アーティストが覚悟しているというか(笑)、色々な想いがあると思います。それに弊社の森川(代表取締役社長)の強い想いもありますし。有り難いことにひとつの事務所のイベントが15年以上こうやって続いているというのは他にないので。


ー アーティスト数が増えると、とりまとめが結構大変では?

そうでもないですよ。ゴネる人もいないですし。まあゴネるのは山さんくらいかな(笑)。


ー アハハ!

でも難しいことも確かです。アーティストの個性やパワーバランスもふまえた上に、色々な考えを持ったアーティストがいるので。ただ、全てのアーティストが山崎まさよしを見ているのは確かですね。これは明確です! 山崎まさよしから始まったオーガスタキャンプというのはみんな知っているから「山さんは今年どうしたいの?」って。でも山さんとしてはそういう感覚は、実はないんですよ。


ー というと?

良い意味で受け身です。それに僕らも、もう山崎まさよし単体のイベントではないと思っていますし。事前に僕からアーティストへは、スタッフの定例会議で決まった大枠は伝えるんです。例えば今年はハウスバンドでやろうとか、各アーティストがバンドを持ってきてやろうとか。そこで出たアーティストの意見やアイデアをまとめて、更に会議で揉んでまとめるんですが、 特にオムニバスの時はそれぞれのアーティストから色々なアイデアが出てきます。


アーティストとスタッフに大きな線を引かないようにしている事務所だと思うんです。




ー 企画という意味では音楽だけでなく、2010年にオーガスタ食堂がスタート。



AC2013_shokudo20150910.jpgこのオーガスタ食堂は色々なフェスの模倣に近いです。うちもやらなきゃ!って(笑)。


ー でもアーティストに因んだメニューだと特別ですよね。

そうですね。オーガスタキャンプの飲食部には女性スタッフが居て、彼女たちを中心に今年のメニューはどうしようか決めていきます。だから正直、僕が知らないうちにメニューが決まっていくこともあるんですよ(笑)。勿論、どう動いているかは見ていますが、そういう意味ではオーガスタキャンプの成長はスタッフの成長でもあると思います。凄く成長したと思います、みんな。
 

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