POPSCENE - ポップシーン
POPSCENE - ポップシーン
半崎美子、ニューシングル「ロゼット〜たんぽぽの詩〜」インタビュー。今だからこそ学ぶロゼットの生き方。

半崎美子、ニューシングル「ロゼット〜たんぽぽの詩〜」インタビュー。今だからこそ学ぶロゼットの生き方。

April 24, 2021 10:00

半崎美子

0
シェア LINE

ー でもそれがすごく自然で良かったです。こちらまで笑顔になりました。

本当ですか?良かった。撮影現場で子どもたちのシーンを見た時、自分自身がMVを観ている感覚になってつい感動したり笑ったり。でも一番最初に撮影した時は感動から泣けてきちゃって、すぐに撮り直し。


ー 半崎さんらしい(笑)。

でもみんなの表情や歌声に、じんわりと人肌みたいな暖かさを感じていました。


ー 今回のようなCM曲やテーマ曲の書き下ろしって、場合によってはそこまで深く携わらないものもあると思うんです。でもこのMVは半崎さんとイオンさんとの繋がりも強く感じましたし、そこも半崎さんらしく感じました。

そう言われてみれば、そうかもしれません。やはり実際関係している方々の声を直接聴くことで、頭の中でなんとなくイメージするだけでは生まれない発見があるんですよね。


ー それがリアルな歌詞やメロディとして聴く人にも届いているわけですね。

本当にそう思います。


ー 私は東京生まれですが、きっと“郷愁”ってこういうことを言うんだろうなって「草笛の声」を聴いた時に感じました。

この歌はそういうノスタルジックな部分が香ってくるようなものでありたいと思っていたので、そう言ってもらえて嬉しいです!『うた弁COVER』の時も故郷をテーマにしましたが、また別の故郷の歌が出来ました。今年故郷の北海道で過ごしたのと東京で過ごしたのがちょうど20年ずつなんです。でもやはり自分の内側に故郷ってあるんだなって……。歌詞の「懐かしいあの景色は時が経つほど色濃くなった」ではないですが、上京して時が経てば経つほどより感じるようになりました。


ー それは「故郷に帰りたい」ということではなく、「故郷があるからこそ頑張れる」という気持ちですか?

ええ。決して後ろ向きではなく前向きな意味で故郷を思い出して懐かしんだり恋しい気持ちになる感じです。


ー 他愛ないことなのにずっと覚えている子供の頃の記憶って何かありますか?

干し草を丸くまとめたものがいくつもあって(牧草ロール)、よくそこに乗って遊んだりかくれんぼしたりしました。うちの近くに牧場があったんですが、干し草や牧場のにおい、風景は未だに覚えていますね。先程の話ではないですが、故郷が離れた場所にあるかないかに関わらず、山や川などを観るとどこか懐かしい気持ちにしてくれるじゃないですか。


ー ええ。あれって不思議ですよね!

それはもしかして現実で観た風景ではなく、テレビや映画で観たものなのかもしれないけれど、一貫して故郷の風景って心に沁みるものがあって。


ー だから私が「草笛の声」を聴いた時、郷愁に似た懐かしさみたいなものを感じたのかもしれません。

そういう想いで聴いてくださると嬉しいです。


ー 今回「サクラ〜卒業できなかった君へ」を2021年ヴァージョンとしてリテイク。2017年にリリースされて4年間歌い続けてきて、当時と気持ちの上で変わることはありましたか?

この4年、この歌と出会ってくれた方たちが沢山いました。ショッピングモールだけでなく学校や被災地などで歌っていく中で、この歌を聴いてくださった方それぞれの想いや涙、お手紙も含め沢山受け取ってきました。そういうものがこの歌に降り積もっていたからか、今回改めてレコーディングしたんですが、一人で歌っている気がしなかったんです。この歌に出会ってくださった皆さんと歌っている気がして……。だから録音した声を当時の声と聴き比べても全然違うんですよね。ふくよかになっているというか。最初にこの歌を発表した時って、100人のうち99人が卒業出来たとしても、もし1人卒業出来なかった人がいたらその人にこの歌を届けたいって思ったんです。広く沢山の人に届けるというより、一人だとしても深く届けられたらという気持ちだったので、まさかこんなに沢山の人たちに届くとも思っていなかったんです。それだけ多くの人たちと出会えたということでしょうし、自分の思わぬところでこの歌が育っていったというか。それは本当に嬉しいことです。


ー 昨年、今年とも、当たり前だと思った形で卒業式が行われなかった学校も多かったですし、半崎さん自身も毎年行っていた、学校や施設で歌うことがなかなか出来ない状況下で「半﨑美子があなたのメッセージを歌にします!2021年 卒業~旅立ち」プロジェクトをスタートされましたね。

はい。


ー もう「ハンザキラジオ」で応募校も紹介されたんですよね。

紹介しました!実際作った歌も放送して、メッセージも読みました。沢山ご応募頂いたんですが、例えば校長先生や教員の方々からのお手紙などで、歌詞となるメッセージの経緯や、卒業生に向けて届けたい想いを皆さん綴られていました。生徒さんからも、部活の顧問の先生へ向けた想いを綴った応募もありました。私自身普段は歌詞とメロディが同時に出てくるタイプなので、元々の歌詞にメロディだけをつける経験があまりなかったんです。なのでそれもすごく良い経験になりました。


ー それは大変ではなかったですか?

歌詞やメッセージを拝見すると、自ずとそこから立ち上ってくるメロディがあったので、メロディはあまり悩まず自然と出てきたんです。例えば今年閉校になる学校の終了式や卒業式で放送したり、先生がサプライズで届けたり、皆さんそれぞれの形で活用してくださいました。私も歌いに行くことは出来なかったけれど、そういう形で参加出来たのは良かったなと思います。今までも自分の歌を発売したり届けてきましたが、私の歌ってどこか誰かの想いを歌にしているという部分があるじゃないですか。


ー ええ。

それと形は似ているなと思えたんです。だから自分に合っているというか、こういう活動はすごく楽しかったし、こういう形で役に立てるんだなって思いました。歌詞はどうにか作ることが出来ても、メロディを作るのが難しいという方が多いので、それを歌にするだけでも喜んでもらえるんだなって。


ー 5月には初のビルボードライブも開催。ビルボードが初めてって意外でした。

私も意外でした(笑)。以前『うた弁COVER』の時にザ・プリンスパークタワー東京で武部聡志さんとコンサートは演らせて頂きましたが、それともまた違うビルボード独特なあの距離感とムーディーな雰囲気の中でジャジーなテイストも含んだライブをお届けできればと思っています。まだ選曲中ですが、デビュー5年目に突入したこともあるので、私らしさに加えて、新しい世界を見せられるものにしたいなと思っています。


ー ありがとうございました。ライブを楽しみにしています。


インタビュアー:秋山雅美(@ps_masayan


■ 半崎美子オフィシャルHP
https://hanzakiyoshiko.com/

Information

Release

半崎美子 6th Single
「ロゼット〜たんぽぽの詩〜」

2021年4月21日発売

-収録曲-

1. ロゼット〜たんぽぽの詩〜
2. 特別な日常(イオン北海道CMソング)
3. 草笛の声
4. サクラ〜卒業できなかった君へ〜2021ver.

ロゼット〜たんぽぽの詩〜

CD

CRCP-10461 / ¥1,200(税込)

YouTube

Music Streaming