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半崎美子、2st ミニアルバム『うた弁2』インタビュー

半崎美子、2st ミニアルバム『うた弁2』インタビュー

August 7, 2019 12:00

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人生の悲喜交交に寄り添う歌を届け、いつしか「ショッピングモールの歌姫」と言われるようになった半崎美子。事務所やレコード会社に所属せず、自身のバイタリティで東京・赤坂BLITZ(現・マイナビBLITZ赤坂)の単独公演を3年連続ソールドアウトさせた彼女は2017年にメジャー1stミニアルバム『うた弁』で日本クラウンよりメジャーデビュー。NHKみんなのうたで話題を呼んだ「お弁当ばこのうた〜あなたへのお手紙〜」は今もなお愛されている。今回、8月7日にリリースする2stミニアルバム『うた弁2』には、母の偉大さを謳った最新シングル「母へ」、人気シングル「明日への序奏」、「明日を拓こう」に加え、笹路正徳氏アレンジによる「一緒の星」、島田昌典氏アレンジによる「次の空」などの新曲、天童よしみさんに書き下ろした「時の葉」のセルフカバー、NHKみんなのうたでもお馴染みの「お弁当ばこのうた〜あなたへのお手紙〜 合唱ver.」など、全8曲が収録。ファンとの繋がりを一番に考える半﨑だから作れた「一緒の星」をはじめ、楽曲についての想いを語ってもらった。


ー(『うた弁2』のジャケットを見ながら)あ、ジャケットデザインが完成したんですか?

まだ色校正の途中なんですけど、是非見てもらいたくて。


ー 中面も可愛いですね!しかもやっぱりお弁当が美味しそう!半崎さん自身、お弁当を作ることは?

たまにあります。今回は作っていないんですが、最初の『うた弁』のお弁当は私が作ったんですよ。


ー え、そうだったんですか!すごく美味しそうでした。

ありがとうございます(笑)。今回のメニューは、アスパラや鮭など北海道名産の食材の他、私が母の手料理で一番好きな筑前煮も入れてもらいました。


ー お母様の筑前煮、美味しいんですね。

(満面の笑みで)すっごく美味しい!


ー 良いですね!そういうメニューでデザインされた『うた弁2』半崎さんらしさを感じます。

そうですよね。


ー さて、【明日を拓くコンサート】北海道ツアー2019も無事ファイナルを迎えられましたが、いかがでしたか?

故郷の北海道をツアーで回ることは念願だったので、本当に嬉しかったです。今回は7会場でしたが、最初北海道の地図を見ながら、行きたいところに丸を付けていたら丸だらけになっちゃって(笑)。


ー アハハ!ちょっと分かる気はします。

勿論会場によって違う色合いの反応がありましたが、アンコール後もスタンディングオベーションが起こったり、それぞれの会場で皆さんが待っていてくれたのがステージ上でもひしひしと伝わってきました。やっぱり自分の中で北海道という土地の風合いは曲の中にも流れているんだなと、北海道の皆さんを前に歌ってみて改めて実感しました。そういう特別な場所で自分の歌を届けられたことは、とてもありがたいことだし、ツアーが終わって早速来年、第二弾も色々回りたいなと思っているところです。


ー 今から楽しみですね!今回の『うた弁2』ですが、ミニアルバムとしては2年4カ月振り。でもその間、そうやってツアーやコンサート、シングルリリースもあったので、かなりお忙しかったと思うんです。曲作りはいつしているんだろうと…。

細かい修正やレコーディングはありますが、意外と曲自体は一日とかで出来ちゃうので、そういう部分での苦労はあまりありませんでした。


ー 曲作りのスピードにまず驚きました(笑)。

あまり何日もかけて作っている曲はないかもしれません。


ー 本当にインスピレーションのままなんですね。

そうですね。例えば「アルバムを作るから、何か曲を書かなきゃ!」という感じではなく、自然と出てきたものを曲にして、「この曲、今回のアルバムに入れたいな。」という流れが多いですね。


ー 半崎さんはファンの方との繋がりが深いので、自然と出てきたというのも分かる気がします。色々な地域を回られて曲が生まれることが多いと思うんですが、一曲目…ではなく『うた弁』でいうところの一品目が「一緒の星」。

そうそう(笑)。


ー セルフライナーノーツを読ませていただくと、やはり半崎さんが音楽を通じて出会われた方々の人生やエピソードが込められている気がしました。

まさにそうですね。私の場合は、ショッピングモールなどで皆さんが打ち明けて下さる切実な想いや色々な言葉、届くお手紙に書かれてある心境などが自分の中に降り積もり、それが折に触れてワッと溢れて曲になるんです。『うた弁』の中にも「サクラ~卒業できなかった君へ~」や「天国3丁目」、「深層」など大切な人を失ってしまったり、その方に想いを寄せたり共に生きているといったメッセージがあって、あのアルバムを発売してからそういった想いを抱えている方たちがモールやコンサートに来て下さることが多くなりました。この2年4ヶ月でそういう方たちと本当に沢山出会って想いを寄せて頂き、この「一緒の星」も生まれたんです。だからある意味『うた弁』があったからこそ出来た曲と言えるかもしれません。この曲は平成の終わり…つまり時代の節目に書いたんですが、自分の中での祈りや願いや希望が反映されています。今はもう見えないけれど自分の中に存在し続ける大切な人と、今こちら側からは見えているけど本当はもう消滅している星って、何か似ていると思ったんです。


ー 実は今まで、もう消滅している星が今も見えているって少し怖いと思っていたんです。でも半崎さんのお話を伺うと、そういう感情とはちょっと違う気持ちが芽生えました。

よく亡くなった方がお星様になったと言いますが、私たちから見て今も存在する星とそうでない星って、区別はつかないけど同じ夜空で輝いているじゃないですか。結局、夜空も地上でのこの世も同じだなって思うんです。


ー そういう想いをアンサーソングとして繋げているのが二品目の「次の空」。“どこにいても呼び合えるように 綺麗な空でいる”という歌詞を読んだ時、自分自身もそうあるべきだと感じました。

それは嬉しいです。勿論これまでも、そういう曲を書いて欲しいと言われたことは多々あったんですが、自分自身アンサーソングを書けるとは思っていなかったし、実は書こうとは思っていなかったんです。ただ「一緒の星」を作った時、まるで続きのような感じで言葉が出てきて…。本当にふたつでひとつなんじゃないかなと思うくらい。「一緒の星」の中で、“ここからあなたの続きを生きている”という歌詞や、まさにタイトルになった“次の空”という歌詞が出て来ますが、「次の空」が生まれたことによって、 亡くなった人と今、生きている人がお互い呼び合っていることを自分自身、再確認出来た気がします。だから空から励ましていると言うことではなく、”いつもいるよ”っていうメッセージなんです。


ー アンサーソングを同じ作品の中で、しかも続きの曲順でというのが珍しいと思っていたんですが、すごく腑に落ちました。あと、アンサーソングではないんですが「一緒の星」を聴いた時に「空の青」(『降り積もる刻』収録)」も思い出しました。歌詞の最後の「髪の毛を揺らす風があなたを呼び戻した」っていう部分が…。

あぁ、そうそうそう!本当にそう!いやぁ、思わず鳥肌が立っちゃった。なかなかのマニアっぷり(笑)。


ー アハハ。ハンザキストの一員になれますかね?

なれる、なれる(笑)。


ー この曲のメロディはちょっとカントリーっぽいですが、切なくも煌めくエレキはJ-POPだし、オルガンの音はゴスペル感がある。でもそのすべてが見事に調和していますね。

まさにアレンジをして下さった島田昌典さんの手腕だと思います。自分の中でイメージにあったカントリーっぽさやロックっぽさは島田さんにもお伝えしていたんですが、島田さんからは、ほぼこの状態でデモが上がってきたんです。それを聴いた時に懐かしさや郷愁に駆られるサウンドでありながらすごく風通しが良くて、あまりにもこの歌にピッタリだと感動しました。軽やかにさり気なく傍にいる感じがこの曲のテーマとしてもあったので、そういう部分からサウンドを引き出してくれたのかなと考えています。


ー「一緒の星」での感情から更に一歩踏み出した感じというか。

そうそう。


ー この曲のアレンジは先程も言われた島田昌典さんですが、「一緒の星」のアレンジを手がけた笹路正徳さんとは違うタイプのアレンジやプロデュースをされる方だと思うのです。半﨑さんから見て今作での笹路さんと島田さんのアレンジの魅力とは?

はじめから自分の中で「一緒の星」は笹路さんに、「次の空」は島田さんにお願いしたいと思っていたんです。


ー そうだったんですか。

ええ。笹路さんに関しては音楽番組を通じてサウンドを体感し、是非お願いしたいと思ったんですが、やはりストリングス・アレンジが素晴らしいんですよね。「一緒の星」に関して、曲への想いはお伝えしましたがサウンドについてはストリングスで寄り添って欲しいということくらいしかお伝えしていなくて。でもこんな素敵なサウンドになりました。それとピアノのイントロが印象的で、初めて聴いた時は良い意味でドキッとしました。


ー 笹路さんは昭和から現代に至るまで王道的なストリングスやピアノで、歌を聴かせるためのアレンジをされますよね。

そうそうそう!そのバランスが本当に素晴らしいなと思って感動しました。あと「次の空」ですが、何層にも重ねて下さったギターによって、この特徴的なサウンドが生まれたんだと思います。しなやかな力強さと優しさが伴っていて、単にJ-POPという感じでもなく、先程おっしゃって頂いたゴスペルみたいな雰囲気も多少ありながら、すごく独特な世界観があり、これまでの私の楽曲から更にまた新しい世界に導いてくれました。


ー ギターを効かせながらもドラムを抑えているせいか、エモーショナルに偏りすぎないですしね。

そうなんです。島田さんもエモーショナルさはポイントに置いていたようで。それが本当に良いバランスなんですよね。押し付けない感じというか。ちょうど【明日を拓くコンサート】北海道ツアー2019の最中にデモ音源を頂いたので、移動の車で聴いたんですが、その時は本当に涙が出てきて…。“あぁ、「次の空」ってこの空なんだ”って、道内のすごく拓けた風景を見ながら感じました。


ー うわぁ、そういう瞬間を感じられるって貴重ですね!

ええ!


ー 今回も収録されている「母へ」ですが、以前、埼玉・越谷イオンレイクタウンでのこの曲の発売記念インストアライヴを密着させて頂き、ありがとうございました!

こちらこそ本当にありがとうございました!


ー あの時、ショッピングモールで見せた半崎さんの全身全霊……という言葉では足りないくらいの姿に、正直驚きました。

いつも来てくださる方は慣れているでしょうが(笑)、初めてショッピングモールでのライヴを見て下さったり、取材などで立ち会われる方はやっぱり驚かれるようで。あの時は皆さんから頂いたお母さんのエピソードを紹介するため、楽屋でも頂いた内容に目を通していたんですが、どれも感動したり切なかったりで、ずっと泣きっぱなしでした(笑)。でもショッピングモールでのライヴをああいう形で見て頂けたのは本当にありがたかったです。


ー こちらこそです!通常のホールコンサートとは違う、ファンの方とのダイレクトな触れ合いがまさに半崎さんの真骨頂だと感じました。

ありがとうございます!

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