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Conti『THE LAST MARCH』インタビュー

Conti『THE LAST MARCH』インタビュー

March 14, 2017 22:50

Conti

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ドラム&シタール、この不思議な取り合わせを見事に融合させたデュオ「Conti」。ヴォーカル&ドラムスの小林拓馬が織りなす変拍子と小気味よいテンポのリリック。そこへシタール&ヴォーカルの鹿島信治が独特な音色を奏でる。そんな唯一のContiが、前作より11年振りにニューアルバム『THE LAST MARCH』をリリース!
今作は、レコーディングに吉田達也(RUINS、是巨人、高円寺百景、他)、ミックスにAxSxE(NATSUMEN、他)、マスタリングにAxSxEと前川和人(Electric Eel Shock)を起用し、持ち味であるライヴでのアグレッシヴさはそのままに、多彩なゲスト・ミュージシャンを迎えることで、小林拓馬の創造するSF的世界観を余すことなく表現し詰め込んだコンセプト・アルバムとして、4年の歳月を掛け丁寧に制作された。結成16年目を迎えたContiの現在過去未来を内包した、正に集大成であり、進化を遂げた未来をも予感させる作品。今回は小林拓馬に、Conti結成から今までの活動、今作のコンセプトなどをメールインタビュー!


ー Conti結成の経緯を教えて下さい。

元々別のバンドで知り合っていた鹿島と、偶然二人ともゲスト参加した共通の友人のバンドのレコーディングで2000年に再開し、そこで鹿島がギターをやめてシタールを始めたことを知りました。新しいバンドを組みたいと思ってたので、見た目から音からしてこんな楽器と一緒にやったらすげぇ面白いことになるんじゃないか?と思い、その後に高円寺20000VでのRONRUINS(ルインズ+ロン・アンダーソンのユニット)のライブを一緒に観たあとに、こんなバンドをやらないかと誘ったのが始まりです。


ー ドラムスとシタールのユニットは珍しいですが、このスタイルで組んでみようと思った一番の理由は何ですか?

自分がドラマーということもあり、RUINSのような変拍子を多用した、かつドラムスがアンサンブルの中心になりえる、リズムが主体の音楽が大好きで、デュオという編成にも魅力を感じていました。なので構想としてドラムスと○○のデュオをやりたかったんですが、ドラムスとベース、ギター、シンセなどのデュオは既に存在していたので、他に何か面白い楽器と出来ないかと思っていたところでの鹿島との再開で、ドラムスとシタールとのデュオなんて他に絶対いないだろうと思って誘いました。いざやってみるとなかなか大変で、そこからこの編成ならではの様々なハードルを乗り越えて、バンドとして確立するまでしばらく時間は掛かりました。


ー 作詞作曲はどちらが担当されていますか?

シタールのフレーズは鹿島が、その他曲構成、作詞やコンセプトは僕です。


ー 今作『THE LAST MARCH』は、前作から11年ぶりのリリースとのことですが、何故そんなに期間が空いたのでしょうか?

2004年、2006年とリリースを続けて、その最中には次のアルバムの構想が既にあって、次回作はもっとスケールの大きい完成度の高いアルバムにしたいという思いが強くあったからです。


ー その間の主な活動を教えてください。

二人の生活の変化などもあり、ペースは落としましたが、ライブを続けながらゆっくり曲を作り、演奏力も上がってきて、アルバムとしてのビジョンが定まってきた2012年に制作を始めました。そこから約4年半、紆余曲折ありながらも、じっくりと丁寧に納得が行くように、リリースは意識せず制作を続けました。僕は僕でConti以外のバンドも活発でしたし、鹿島はインド料理ユニットのマサラワーラーでの活動をスタートし、徐々に本格化して行ったのもこの間の時期です。


ー その、11年ぶりとなるアルバムのテーマは?

Contiの現在過去未来だと思います。今まで長年挑戦してきたことの結果と、これから表現して行きたい未来が、現在の姿で一つの作品に集約されました。


ー アルバムタイトルの意味するところは何でしょうか?

聴き終えてから自由に捉えていただければうれしいです。


ー “METROPOLIS”と“NEO UNION”のリリックの発想を教えてください。

METROPOLISは物語中の都市を巡って行く案内役がアナウンスしている台詞を描写しています。NEO UNIONは都市部の時代の変化に伴う慌ただしさ混沌さを、荒唐無稽な言葉遊びを絡めて表現しています。これら含め収録されている楽曲の全てがTHE LAST MARCHという大きな物語に紐付けされています。


ー 今回レコーディングに吉田達也氏をはじめ、マスタリングやゲスト・ミュージシャンも多彩な顔ぶれですが、レコーディングの様子はいかがでしたか?

Conti自体の録音は早くに済みまして、当初はそのままミックスしてリリースのつもりでしたが、途中で他の楽器を重ねることを思いつき、そこから選曲と人選を経て、ゲストの方々にそれぞれ音源を送り、オーバーダブを依頼しました。戻ってきた音源を聴くたびに感動の繰り返しでした。皆さんには本当に感謝しています。


ー 4月23日(日)に渋谷7th FLOORにてアルバム再現ワンマンライヴを開催しますが、どういうライヴになりそうですか?

この日はワンマンライブなのですが、アルバムに参加していただいたゲストの方々を迎え、普段のライブでは聴けない特別な演奏をご覧いただきます。更にシタール鹿島の、インドカルチャーファンから今とても人気のあるインド料理ユニット「マサラワーラー」の、本格的なインド料理食べ放題もセットになっています。昼のイベントなのでご家族連れの方々にもお気軽にお越しいただけると思いますので、ぜひ多くの方に楽しんでいただきたいです。


ー ありがとうございました!


「THE LAST MARCH(ザ・ラスト・マーチ)」

□ 参加ミュージシャン
クリ(ex ひまわり)/ Vocal etc
マモル(nhhmbase、マモル&ザ・クリティカルヒッツ)/ Programming
AxSxE(NATSUMEN、スペースカンフーマン etc)/ Programming
∴NEU譲(やまのいゆずる)/ Programming、Rap
かわかみえり(やまのいゆずる)/ Rap
minakumari / Sitar、Vox
キシノジュンヤ(hopi、the mornings)/ Programming
原田仁(ROVO etc)/ Bass
小埜涼子(SAXRUINS etc)/ Sax

■ アルバム詳細(2曲試聴、1曲視聴可能です)
http://www.andrecords.jp/blog/catalog_detail/125/

■ 試聴サイト直リンク
https://soundcloud.com/andrecords/conti-fanfare-of-the-last-march
https://soundcloud.com/andrecords/conti-metropolis

■ アーティスト詳細
http://www.andrecords.jp/blog/artist/conti/

■ アーティスト・オフィシャル・ウェブサイト
http://contijp.tumblr.com/

Information

Release

Conti(コンチ)
「THE LAST MARCH(ザ・ラスト・マーチ)」

2017年3月15日発売

-収録曲-

01. MY PERFECT LIFE【MV予定曲】
02. DREAMCASTER
03. LOPIEN
04. FANFARE OF THE LAST MARCH【リードトラック、MV予定曲】
05. METROPOLIS【MV予定曲】
06. 20,000 LIGHT YEARS.【MV予定曲】
07. MACHINE MARCH (20XX)
08. NEO UNION【MV曲】
09. REBOUND CHILDREN
10. TxVxOxLx
11. HOLES
12. CONTINUE
13. 200347

解説:大久保徹(ライター、元リズム&ドラム・マガジン編集長)

●デジパック仕様
●ハイレゾ・ファイル(24bit/48kHz)のDLコード封入

THE LAST MARCH(ザ・ラスト・マーチ)

CD

SONIC-017 / ¥2,300(税抜)