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スキマスイッチ「全力少年 produced by 奥田民生」(11月30日発売)インタビュー

スキマスイッチ「全力少年 produced by 奥田民生」(11月30日発売)インタビュー

November 28, 2016 21:00

スキマスイッチ

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2005年4月にリリースされた『全力少年』は、スキマスイッチのファンでなくともすぐにそのフレーズを口づさめるだろう。彼らの代表曲と言われるこの曲が奥田民生氏プロデュースという形でリアレンジされ11月30日にシングルリリース。セルフプロデュースを続けてきたスキマスイッチとしては初の試みでもあるが、プロデューサーを務めた奥田氏にとっても他のアーティストの既発曲プロデュースは初。今回奥田氏がプロデュースすることになった経緯からインタビューは始まった。


ー 奥田民生さんが「全力少年」をプロデュースという話を聞いた時、スキマスイッチはやっぱり面白い!と思いました。奇をてらうのではなく、王道的に音楽と寄り添いながら新しいことをする姿勢が。

常田:ありがとうございます。

大橋:僕らずっとセルフプロデュースという形でしたが、もしスキマスイッチにプロデューサーがいたとしたらどうだったんだろうとか、自分たちの楽曲を他の人が手がけた場合はどんな風になるんだろうとか、そういう話はちょくちょくしていたんです。


ー ではお二人の中では急なことではなかったんですね。

大橋:ええ。でもプロデューサーを本職とされている方にお願いするよりは、同じアーティスト目線、しかも同じくセルフプロデュースしている方にお願いした方が面白い作品に仕上がる気がしたんです。民生さんもユニコーン時代にはプロデューサーと一緒に作っていたかもしれませんがセルフプロデュース作品もあることは知っていたので、同じ「アーティスト」という立ち位置の、しかも僕らが憧れる民生さんにプロデュースしてもらいたいというところが今回の企画に至った経緯です。


ー 民生さんと一番最初にお会いしたのはいつ頃ですか?

常田:スキマスイッチとして結成はしていたけどまだデビュー前、その頃僕らがお世話になった方に連れられてライヴを観に行った時が最初です。民生さんの楽屋にご挨拶に行って…ご挨拶というか、本当に前を通り過ぎた民生さんに軽くご挨拶させていただいた位でしたが。でも卓弥、覚えてないんだよね。

大橋:ライヴを観に行ったのは勿論覚えているよ。でも楽屋に行ったのはあんまり覚えていなくて。なにせ憧れの人だから緊張しすぎて記憶が(笑)。


ー そういえば、シンタさんはユニコーンのコピーバンドもしていたんですよね?

常田:はい。音楽はそこから始めた感じです。折角5人でバンドを結成したからってギター担当の友達が『ザ・ベリー・ベスト・オブ・ユニコーン』を持ってきて。「ユニコーン、解散しちゃったんだね。」という会話をした記憶があります。


ー 今回は完全に民生さんにお任せするスタンスだったとか。

大橋:そうです。一度リリースした曲ではあるけれど、何ならタイトルも含め既発曲ということは一端忘れてもらって、「僕らがこういう曲を書いたんですが、民生さんならどう料理してくれますか?」という気持ちでお願いしました。そこで歌詞やメロディを変えたければOKですし、イントロがなくても間奏を変えても良い。ただひとつだけ僕らが考えていたのは、歌を録り直すこと。アレンジによってテンポが変われば当然歌は録り直すことになるけど、もしテンポが同じだとしても歌は録り直したかったんです。でも本当にそこだけ。だからシンタ君もピアノが必要なら弾くけど、もし必要なければ参加しなくてもよい、その位のスタンスでした。


ー お二人の中で、完成予想図みたいなものは想像していましたか?

常田:卓弥とそういう話はしましたね。「どうなるんだろう?」って。その中で一番興味深かったのは、民生さんが全ての演奏を担当する一人バージョンなのか、ツアーメンバーで、例えば一発録りなのか。その他にも民生さんのスタジオなのか、都内どこかのスタジオなのかとか。まぁ本当に妄想レベルですけど(笑)。


ー 想像ではなく妄想?(笑)。

常田:そう、妄想レベル(笑)。でも今回に関しては民生さん一人の演奏の方が、色がより濃く出るのかなと思っていたところに、民生さん一人演奏のデモが届いて。その時点ではまだ打ち込みだったけど、それが生に変わることが分かったので、おお!と思いました。


ー 先ほどアレンジは民生さん次第というお話もありましたが、この曲の聴きどころのひとつがイントロじゃないですか。シンタさんの鍵盤があのフレーズを奏でた時にライヴ会場に歓声が沸き上がるような。それが今回はイントロレスで驚きました。

大橋:「ここ、いらん!」と思ったんでしょうね(笑)。

常田:(爆笑)


ー お二人が特に驚かれた点は?

大橋:デモでは民生さんが歌ってくれていたんですが、ギターの音色も含めてもう民生さんの曲になっていたので、驚いたというか感動したというか。あぁやっぱり民生さんになるんだなと思いましたね。それだけ強い個性を持っているんだなと再確認しました。


ー 確かにちょっとしたギターリフやコーラスで民生さんの曲のように変わるのが面白いですよね。しかもドラムがまた…。

大橋:民生さんのドラムは凄いですよね!

常田:ユニコーンの時に見ていた姿だ!って思いましたよ。ライヴで阿部(義晴)さんや川西(幸一)さんが歌う時は民生さんがドラムを叩くし、楽器を入れ替わるのって結構ユニコーンのライヴでは見どころだと思うんです。それをまたこうやって生で見られたのはやはり感動でした。

大橋:レコーディングでは和やかな雰囲気でしたが、僕はとにかく緊張して。でもなるべくその緊張を表に出さないようにはしたつもりなんですが、でも…うーん、やっぱりずっと憧れていた人が目の前にいると、どうしても緊張しますよね。


ー そうですよね。ただライヴではあまり緊張されないイメージが…。

大橋:いやいや、僕めちゃくちゃ緊張しますよ。ただテレビが一番緊張する。未だにどんな顔していればいいのかと思っちゃいますから(笑)。


ー シンタさんはどういう時が一番緊張しますか?

常田:ミスった後(笑)。あとテレビの生放送で僕が言うはずだったことを卓弥が言っちゃった時。

大橋:なるほどね(笑)。でもシンタくんが緊張してるところはあんまり見たことないね。

常田:そうだね。それ以外はそんなに…あ!あと準備がすごく整った時は緊張しますね。例えばライヴが夕方の6時からなのに、5時半位に全てが完璧に終わっちゃうと、その30分って何か変に緊張しますね。バタバタしながらステージに出る方がすんなりいくかもしれない(笑)。

Release

スキマスイッチ
「全力少年produced by 奥田民生」

2016年11月30日発売

-収録曲-

M1. 全力少年produced by 奥田民生 ~TVアニメ「ALL OUT!!」エンディングテーマ~
M2. ハナツ premium ver. ~「第96回全国高校ラグビー大会」大会テーマソング~
M3. 全力少年produced by 奥田民生(anime ver.)
M4. 全力少年produced by 奥田民生(KARAOKE)

「ALL OUT!!」描き下ろしジャケット&デジパック仕様

全力少年produced by 奥田民生

アニメ盤・期間生産限定盤[CD]

AUCL-217 / ¥1,300+税