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Sissy『ボクらの確率論』インタビュー

Sissy『ボクらの確率論』インタビュー

May 15, 2016 12:00

Sissy

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2008年11月に結成した、松田栄作(Vo)、原理史(Gt)、示村俊人(Ba)、佐藤公彦(Dr)からなる4ピースバンドSissy(シシー)。キャッチーなサウンドとパフォーマンス力の高さで、配信リリース曲がランキング1位を獲得、バンド主催のライヴチケットが完売など、デビュー前からすでに話題性があり、2011年6月にシングル『Ready Go!』でメジャーデビュー。地に足のついた活動は決して派手なものではないが、音楽好きな人たちやバンド仲間から愛された。今年11月に結成8周年を迎える彼らは、メジャーを離れた現在も「Sissy 8th Anniversary YEAR」として様々な取り組みに挑戦している。まずは4月にSissy 4th album『novel^』をリリース。その後、オフィシャルファンクラブclub44の発足やシングル8ヶ月連続リリースなど、まだまだ楽しみは途中段階!そんな中、彼らの機材車が盗難被害にあうなどショッキングな出来事もあったが、ファンからの応援メッセージが何より心強かったとメンバーは言う。そして、シングル8ヶ月連続リリースの第一弾として5月15日に『ボクらの確率論』をリリース。この企画ではスキマスイッチの常田真太郎をプロデューサーに迎えたことで、更に楽曲の表現力に磨きがかかった新たなSissyサウンドが誕生!今回は常田のプロデュースに関してや、『ボクらの確率論』からひもとく男性の「理想」について、また機材車盗難のことや8周年についてなど、色々と伺ってみた。


ー 結成8th Anniversary YEAR、おめでとうございます!

全員:ありがとうございます!


ー まず先日の機材盗難被害、驚きました。

:僕らも本当にショックで。被害にあったのはライヴ翌日だったんですが、あの車は元マネージャーからお借りしている車で、その人の懇意で必要な時は使わせてもらっていたんです。

示村:ライヴ後に僕が運転して帰ってコインパーキングに停めたんですが、もう訳が分からなかったです。もしかして違うパーキングに停めたのかなと思って他も見たんですがやはり無くて、これはおかしいと思いパーキングの問い合わせ先に連絡をしたら、30分前くらいに料金未払いで車止めのバーを乗り越えて出ていった車がセンサーに反応していることが分かり、もう鳥肌が立っちゃって。


ー うわぁ、リアルに血の気が引く!

示村:もう、すぐ警察に連絡をしてもらいました。でもパトカーが5、6台来ちゃったから当然周囲の人も出てきて「あの人何かやったのかな?」みたいな空気になってしまい(笑)。


ー アハハ…って笑いごとではないですが、その状況にも驚きますよね。でもファンの皆さんからも応援のメッセージも多かったようですね。

示村:はい。色々な方から心配するメッセージを頂きました。

:ありがたいですね。


ー それを受けて、ライヴも当面アコースティックヴァージョンに切り替えるんですよね。

:そうです。アンプやエフェクターもすべて盗まれたので、以前のような音の再現やライヴを一番し辛いのが僕なんです。実はミュージシャン仲間から「機材を貸してあげるよ!」というお話も頂いてはいたんです。勿論こういう状況で機材をお借り出来ることや、そう言ってくれる仲間がいることは本当に有り難いと思っています。でも借りたままずっと過ごしていくのはどうなんだろうと考えていて。ミュージシャンとして「機材を借りて音楽をやっています。」というのは、美談ではあるけどかっこ良くはないと思うんです。だから今はすごく葛藤していますが、まずは自分たちの残った機材だけで出来るアコースティックもひとつなんじゃないかと思ったんです。


ー 決してポジティブにだけ捉えるわけではないですが、ヴォーカル力や楽曲力、演奏力があるから、アコースティックでもSissyの魅力を届けることが出来ますよね。

松田:ダイレクトに音楽を届けられると思います。

:そう考えると、普段インストアライヴなどはアコースティックでやっていたので、それがライヴハウスだけでしかやっていないロックバンドなら「どうしよう…。」ってなったでしょうが、そういう意味では不幸中の幸いだったと思います。

示村:僕、気づいたことがあったんです。


ー 何ですか?

示村:ベースだから言えるのかもしれませんが、しばらく聴いていなかったベースだけの生の音を聴いて「あれ?意外と良い音するじゃん、コイツ!」と思えて。僕もアンプやエフェクターを使っていたので、今までは色々な洋服を着せて頑張っていた感じだったんです。だからそういう発見もあって面白いですよね。まぁ面白いとは一言で言えないんですが(苦笑)、でも悪かったことだけでなく今、原くんが言ったように色々な人が「機材を貸してあげるよ。」と言ってくれたり「譲ってあげる。」と言ってくれたりして、すごく嬉しかったです。でもこういう時期だからこそ、好意に甘えてしまうのはどうなんだろう?ってメンバーとも話し合いました。

:アコースティックでも、今までと変わらず、自分たちが良いと思える音楽を届けられるよう頑張ります。


ー では改めて8周年に向けた、8ヶ月連続のシングルリリース第一弾『ボクらの確率論』(5月15日リリース)について伺います。この曲は、彼女への愛おしさが溢れている反面、笑顔に隠れた彼女の本音という部分も描かれていてリアルでした。

松田:この曲はまさにリアルな言葉で書こうと思ったんです。恋人同士って年齢と共に、ただ好きや楽しいというだけではない関係性が出来てくるじゃないですか。


ー ええ。

松田:そういう意味では、今までにはない歌詞が書けたんじゃないかと思っています。

:「(結婚は)まだなの?」みたいな無言のアプローチ(笑)。


ー お、原さんもそういう経験が?

:そういう恋も…したかな?(笑)


ー 歌詞に「 理想が邪魔をして言い出せない言葉」とありますが、男性と女性では結構「理想」の捉え方が違うことが多い気がしていて。松田さんの思う「理想」とは?

松田:男がちゃんと稼いで養って子供を作ることですかね。だからこの歌詞でもそういう理想像がありつつ、自分はまだたどり着けていないから結婚を口には出せない、言い出せない。そういう想いを書きました。


ー なるほど。ちなみに佐藤さんの理想は?

佐藤:「自分が引っ張っていってやるぜ!俺がなんとかしてやる!」みたいな感じかな。

Information

Release

Sissy
「ボクらの確率論」

2016月5月15日発売

-収録曲-

1. ボクらの確率論
2. ボクらの確率論(Instrumental)

※ライブ会場&レーベルサイト限定販売

■ Sissyレーベルオフィシャルサイト
http://ssy.tokyo

ボクらの確率論

CD

prss-0001 / 800円