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NakamuraEmi『NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST』インタビュー

NakamuraEmi『NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST』インタビュー

January 20, 2016 20:00

NakamuraEmi

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世の中には、理屈抜きで好きと感じるものがある。筆者にとってNakamuraEmiの音楽がそれだった。ポップスとヒップホップの要素を融合した彼女の音楽には、女性ならではの底力と美しさが常に兼ね備えている。148cmの華奢な身体から発する歌のパワーは、時に土臭く、時にほろ苦く、でも甘く、自分の疲れた現実を支えてくれる。そんなNakamuraEmiが1月20日に『NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST』で日本コロムビアよりメジャーデビュー!それまでの音楽経緯や、アルバムのこと、歌詞にもなっている仕事のことなどを掘り下げてみた。


ー 実は個人的にEmiさんの音楽が大好きで、特に“YAMABIKO”と“チクッ”、“モチベーション”はヘビーローテーションしています。

うわぁ、嬉しい。ありがとうございます!


ー Emiさんの楽曲って、ポップスとヒップホップの要素が絶妙なバランスでミックスさせてる作品が多いけど、具体的にはどういう音楽経路を辿ってきたのかと思って。

今より若い頃は、J-POPでトップ10入りするような音楽ばかりをずっと聴いていたので、とりたてて音楽に詳しいわけではなかったんです。カヴァーもしたことがなかったんですし。


ー そうだったんですか。以前、東京・下北沢でEmiさんのライヴを観させて頂いた時に、UAさんの“情熱”をカヴァーをされていましたよね。その雰囲気がすごくEmiさんに合っていて良かったです。

嬉しいです!あの曲は小さい頃から大好きで、自分が聴いてきたJ-POPの中でも特別というか。ああいう土臭い音楽に触れるのはあの曲が初めてだったし、私の始まりになっています。


ー それ以外には?

その後、30歳手前くらいに色々な出会いがあり、ジャズやヒップホップを聴くようになってからは、そのライヴ感に魅せられました。そこには「本当」しかないというか。それは自分にとってすごく大きかったし、転換期でもありました。最初、RHYMESTERさんをきっかけに、そこから洋邦問わず色々聴きましたが、特にArrested Developmentが好きで、今でもよく聴いています。


ー Emiさんのリズム感やフロウは本当に心地良いから、曲によってはテンションも上がるし、心地よくもなれる!

本当ですか!?私、リズム感が無さ過ぎて、ダンススクールに通ったくらいなんですよ(笑)。


ー えー、意外(笑)。アーティスト活動は2007年からですね。

そうです。


ー 最初はギターの弾き語りだったとか。

はい。今とは音楽性もスタイルも違っていました。


ー 子どもの頃から歌うことが好きだったんですか?

いや、とりたてて好きというわけではなかったんですが、短大生の頃にたまたまクラスで席の近い女の子たちと初心者バンドを作ろういう話になり、そこでヴォーカル担当になったのがきっかけでした。


ー カワムラヒロシさんがプロデュースをすることになったのは、『NIPPONNO ONNAWO UTAU vol.1』でalosotimuにサポートしてもらったことがきっかけですか?

その少し前です。カワムラさんとは弾き語り時代に出会って、最初はサポートとしてギターをお願いしていたんです。そういう中で、私が段々ヒップホップに興味を持ち始めたんですが、カワムラさんは私の未熟な部分や(笑)、やりたいことのイメージを汲んで、サポートしながら色々と挑戦して下さったんです。


ー なるほど。

それで『NIPPONNO ONNAWO UTAU vol.1』をリリースした2012年、カワムラさんもプロデュース業に挑みたいという想いがあり、その一人として私のプロデュースもして頂くことになりました。


ー アートディレクターとして彼らのロゴや盤面デザインもしたとか。

そうなんです。alosotimu主催の【Love Groove Fes】というイベントがあるんですが、カワムラさんの考えで、普段裏方が担当する仕事をアーティストが担当するんです。実際自分たちでイベントを作るとなると、例えばライヴハウスのスタッフさんとのやりとりやお客さんへの配慮など、やることが色々とあるんですよね。その一端を担わせて頂いた時に分からないながらも、何かを表現しないと人には伝わらないんだと感じました。今、自分が思い描いているイメージを形に起こすことが出来ると、スタッフさんが増えた時に、やりたいことが少しでも伝えられるから。歌を歌うこととはまた別で、自分の頭の中のイメージを表現する練習をさせてくださっていたんだと思います。


ー そして今年1月20日に『NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST』でメジャーデビュー。メジャーデビューおめでとうございます!

ありがとうございます!今はまだ「どういうことが起こるんだろう?」という感じです(笑)。こういう取材も初めてですし、勿論スケジュールは教えてもらっているんですが、毎日何が起こっているのか分からない!


ー アハハ!

本当に初体験のことばかりで。


ー アーティスト写真も初だったんでしょ?

そうなんです! カメラマンさんの技で、そう見えないようにはして下さっていますが、もう汗びっしょりでした(笑)。


ー 見えなかったです(笑)。すごくクールでカッコいい!

良かった(笑)。


ー 音楽は趣味に止めておこうと思っていた時期もあったようですが、メジャーはずっと志していたんですか?

弾き語りを始めたころは、メジャーデビューに憧れを抱いていました。でも途中から地元の仲間に、私の音楽が「気持ち悪い」と言われて。


ー それは何故?

レゲエやヒップホップを好きな人達が多いんですが、彼らは「本当」のことを歌っているんです。でも私は当時、綺麗事ばかり歌っていて。
 

Information

Release

NakamuraEmi
「NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST」

2016年1月20日発売

-収録曲-

01. YAMABIKO
02. スケボーマン
03. All My Time
04.I
05. 台風18号
06. オネガイ
07. 女子達
08. プレゼント~繋ぐ~
09. 使命
10. 七夕

NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST

CD

COCP-39398 / ¥2,700+税

NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST

LP ※数量限定販売 ※本人直筆シリアルナンバー入り

COJA-9301 / ¥4,000+税

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