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【松室政哉 密着レポート!】Matsumuro Seiya LIVE 2015 -Trailer-リハーサル編

【松室政哉 密着レポート!】Matsumuro Seiya LIVE 2015 -Trailer-リハーサル編

November 27, 2015 22:00

松室政哉

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1週間のレコーディング合宿を終えたばかりの松室政哉は、12月4日(金)に青山・月見ル君想フで開催される【Matsumuro Seiya LIVE 2015 -Trailer-】のリハーサルで、都内スタジオにいた。バンドメンバーは坂本暁良(Dr)、植松慎之介(Ba)、後藤秀人(Gt)、松浦はすみ(Key)。東京でのワンマンライヴは初にも関わらず、チケットはSOLDOUT。リハーサルにも自然と熱が入る。

20151127_1671.jpgリハーサル2日目のこの日、スタジオに入るとセットリストをひと通りプレイ。「ここはギター以外の音がすべて止まっていた方がカッコ良いね。」とか「今の音を直してもう一度。」など、ところどころでメンバーと話し合う。2日目も始まったばかりだが、すでに仕上がりが見えてきたせいか、本人もメンバーもリラックスしているように見える。セットリストも含め全体の流れも良い。「さすが室先生のプロデュース力!」と、メンバーがからかうように言うと「いやいや、皆さんが素晴らしいんですよ。」と笑う。

20151127_1659.jpgしかし件のレコーディング合宿でオフィスオーガスタの半田氏が言っていた通り、松室政哉というミュージシャンはプロデューサー気質を持っている。どれだけリハでボルテージを上げていても、常に全体を一定のスタンスで捉えている。

休憩時間。松室はワンマンライヴの構成を考えつつ、お菓子に手を伸ばしながらメンバーと音楽の話や食べ物の話で談笑。松浦はひとり、スタジオで音作りをしている。

「はすみが休憩でこっちに来たら、練習始めようか?」

松室はメンバーに軽くいたずらを提案。事実松浦がコントロールルームに来ると、「ほら、お菓子食べな。(後藤)」、「疲れたでしょ。座りなよ。(松室)」と促しながら、松浦が座った途端「さ、練習始めようか。」と、さっさとスタジオへ向かう。

20151127_1960_4.jpgこれには松浦を含め全員爆笑。彼はそういうムード作りも上手い。

リハーサル再開。コントロールルームでは、半田がリハーサルを録音したりオケを流したりしている。今度は更に実際のライヴ時間を想定しながら進行。やはり先程より緊張感を帯びている。

20151127_1736_4.jpg最後の曲を演奏し終えると、ふと呼吸が戻ったように松室をはじめ、メンバー全員に笑顔が戻った。お互い自分のプレイに対して「この部分は…」「あそこゴメン!」などと言い合っているのが、コントロールルームにも小さく聞こえてきた。

「お疲れ様でした。」

松室とメンバーがコントロールルームへ。すぐにイヤモニの話やキーボードのリバーブの着地点、次のリハーサルの話をしながら、今録音したばかりの音に集中する。

20151127_1954.jpgかと思えば次の瞬間、 お菓子を摘みながら冗談を言って爆笑している。 アーティストらしい真剣な会話と、仲間同士のふざけ合いが交差しながら、この日のリハーサルは終了した。楽器の撤収も終わった頃、松室に先日のレコーディング合宿の話とワンマンライヴについてインタビューをした。


ー リハーサルはいかがでしたか?

2回目のリハーサルでここまで出来たのはメンバーの力ですね。後は僕次第(笑)。どうテンションを上げていくか。まぁ当日になればテンションは勝手に上がっちゃうんですけど、逆に最初から上がりすぎないように気をつけないと(笑)。


ー 1週間のレコーディング合宿も、お疲れ様でした!

ありがとうございます。あっという間でした。合宿が終わって帰宅した時に、初めて疲れていたことに気が付きました(笑)。でも合宿中はすごいミュージシャンの方々が入れ替わりで来てくださったので、楽しかったです。


ー 初めての合宿はいかがでしたか?

僕が作ったデモを、来てくれたミュージシャンの方へ事前にお渡ししていたんですが、全員が僕のやりたいことを分かってくださっていて、驚きました。皆さん「デモがすごく良かった。」と言ってくださったんですが、とは言えそこまで伝わるというのは、本当に嬉しかったですし、皆さんの凄さを再認識しました。


ー 自分がアプローチしたいことを、先輩プレイヤーの方々に言うのが大変だという話もあったけど、実際は?

言いづらいのは僕がやりたいと思うことと、全く逆だった場合だと思うんです。でも思っていた以上に相違点がなかったし、同じ方向でなら言い易いんですよね。覚悟はしていましたけど、大丈夫でした(笑)。


ー 実際、レコーディングでアーティストの方のプレイを聴いて、メロディやアレンジを変更したくなったりしましたか?

なりました!今回の合宿では楽器は何曲も録ったんですが、ヴォーカルはすべて仮歌だったんです。それをすべて聴き返した時に、これは歌がなかなか大変だなって。


ー それは何故?

皆さんが、その曲ごとに正解を出してくれているから。だから僕自身も、それぞれの曲に対しての歌録りで正解を出していかなければいけない。それは大変なことです。でもその分やりがいはありますけど。


ー すべての音が入ったことで、仮歌の時にはなかった表現力が生まれてくるかもしれないですよね。

そう思います。デモ段階で録っていた仮歌もあったんですが、今回はドラムやベースなどのベーシックを録る際、生のグルーヴを感じたくて一緒に歌わせてもらったんです。その中でやっぱり発見はあったし、生で演奏してもらうと自分も乗ってきますね。更にヴォーカルとして、どういうアプローチをすれば良いかも考えますし。


ー レコーディングの時にあらきゆうこさんもおっしゃっていましたが、本当に楽曲のバリエーションが豊かですよね。しかもどの曲もクオリティが高いし。

ありがとうございます。その時その時に思いついた曲が、偶然色々なジャンルだったというか。普段、「今回こういう曲を作ったから、次回はこういうアプローチをしよう。」ということはあまり考えないので。影響を受け易い自分の性格が、良い方向へ向いたかもしれません。


ー レコーディングで特に印象に残ったエピソードは?

何だろう…もう少し後になって、冷静に音源を聴き返さないと出てこないかな。


ー まだ数日経ったばかりだもんね(笑)。

そうそう(笑)。ラフミックスを聴いていると、勿論色々と思い出すことはあります。逆に緊張して全く覚えていないということもあるけど(笑)。 特に初日のカースケさんや種子田さんの時は本当に緊張していて。


ー 確かに初日から大物揃いで(笑)。

そう!頭が真っ白になってしまう。


ー でもこのレコーディングを経て、12月4日(金)のワンマンライヴ【Matsumuro Seiya LIVE 2015 -Trailer-】@青山・月見ル君想フ。東京でのワンマンライヴは初めてだとか?

初めてです。


ー しかもSOLDOUT!どうですか、この快挙!

いやぁ、よく分からないですね(笑)。特に東京ってライヴハウスが沢山あるし、同じ世代でバンドやシンガーソングライターとして頑張っているみんながいる。物理的なことだけ言えば、ワンマンライヴって結構簡単に出来たりすると思うんです。ライヴハウスを借りれば良いわけですから。でも僕は「まだ今じゃない、今じゃない。」ってずっと思っていて。 上京して4年目になりますが、勿論それまでもワンマンライヴをやりたくなかったわけじゃない。やっぱり自分の好きなことだけを出来るステージは楽しいから。でもだからこそ簡単に出来るものじゃないし、中途半端にやってはいけないと考えているんです。だから、Augusta Campの出演やCDリリースを経験させてもらったこのタイミングでワンマンライヴをやらせてもらえるのは、とても嬉しいことです。ワンマンライヴって、ついお祭りにしちゃいがちじゃないですか。勿論お祭りは楽しいし僕もやりたいですけど、それはデビュー何周年とか特別な意味を持ってやりたい。今はまだ松室政哉のことを知らない人の方が多いから、もっとメッセージ性を持ったライヴをしたいと思います。今のタイミングでのワンマンライヴって、すごくポジティブなことですけど、手放しで「やったー!」という感じではないし、そうしてはいけないし。どこかでシビアなものを持っていないと。だけどSOLDOUTになったことは素直に嬉しいです。


ー ありきたりな質問になりますが、今回のワンマンライヴはどういうステージにしたいですか?

映画が公開される前に予告編があって、その予告編を観ると「この映画、面白そうだな。」とか「この映画、観に行きたいな。」って思えるじゃないですか。


ー ええ。

今回のワンマンライヴは「Trailer」というテーマがあるんですが、今後2016年以降の松室政哉が本編とするならば、その本編を楽しみに思ってもらえるような予告編、そんなワンマンライヴにしたいです。逆に予告編で「これはあまり面白くなさそうだな。」って思われちゃうと大変なので(笑)、そうならないようにだけしないと。だから手放しで「やったー!」とはなれないんですよ(笑)。


ー なるほど(笑)。

でも人を楽しませるのってなかなか難しいですよね。自分がただただテンションを高くしていれば付いて来てくれるっていう訳でもないし。だから自分にも、良い意味でプレッシャーをかけつつ当日は楽しく!どうなるか分からないけど、今は9割が楽しみ。頑張ります!


ー ありがとうございました!次はワンマンライヴで。


text&photo:秋山昌未


松室政哉
1990.01.04生まれ
シンガーソングライター

2014年にオフィスオーガスタが主催する夏のイベント「Augusta Camp 2014」にオープニングアクトとして出演。
この日からLIVE会場限定CD「オレンジ」を販売開始し、ステージでのパフォーマンスを見た観客がCDを求め長蛇の列を作る。
以降各地のライブで販売を続けたCDは発売から8カ月で生産分を完売。
完売と時を同じくして2015年3月、その限定CDの表題曲「オレンジ」が" BRAND REUSE NANBOYA"CMソングに抜擢され、CMを見た視聴者から問い合わせが殺到。
それを受け、同CMソング「オレンジ」や"ぐるなびウエディング”WEB CMソングの「何でもない毎日」など、珠玉の5曲を詰め込んだCD「オレンジ EP」を自身初の全国流通盤として満を持してリリース。


■ 松室政哉 オフィシャルサイト
http://matsumuroseiya.com/top.html

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