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松室政哉「Matsumuro Seiya Tour 2019 "City Lights"」TSUTAYA O-WEST ライヴレポート

松室政哉「Matsumuro Seiya Tour 2019 "City Lights"」TSUTAYA O-WEST ライヴレポート

March 2, 2019 12:00

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昨年10月にリリースした1st Album『シティ・ライツ』を携え、今年2月6日(水)名古屋APOLLO BASEを皮切りに初のツアー【 Matsumuro Seiya Tour 2019 “City Lights”】を開催した松室政哉。2月25日(月)のファイナル(当然Sold Out!)の熱気は会場となった東京・TSUTAYA O-WESTの外に溢れかえる人だかりからすでに感じられた。会場に入るとスタッフの「後ろが混み合っています!」「あと半歩ずつ詰めてください!」の声が何度となく響く。

客電が落ち、イラストレーター坂内拓氏が手がけた『シティ・ライツ』初回盤ジャケットがアニメーションとなって流れる中、バンドメンバーに続き、松室政哉が登場。まるで映画のオープニングのようにメンバーと松室の名前がスクリーンに刻まれた。今回、ライヴ中の映像演出は東京工芸大学の学生とのコラボレーション。

“Theme”でライヴがスタートすると、“衝動のファンファーレ”へ続くバスドラに乗せ、軽く挨拶。歓声とクラップは広がり、華やかなサビはアグレッシブな神谷洵平のドラムプレイでオーディエンスを盛り上げた。松室の音楽DNAに流れるサザンオールスターズ愛を感じるのは“Jungle Pop”。松室のサウンドを知り尽くしているであろう植松慎之介のうねるベースラインと山本健太のグルーヴィーなキーボードが、この歌謡ロックテイストの魅力を引き立て、間奏でみせる外園一馬の巧みなギターソロに松室もご機嫌な笑顔。

「大丈夫ですか?こっちから見てもぎゅうぎゅうなので。」と、満杯のフロアを気遣う松室。全国5箇所を周った初ツアーのファイナル。「失うものは何もありませんので、今日全てここで出し切りたいなと思います。」松室の性格からか、外目にはかなり冷静に見えるが内心はどうだったのだろう。MC明け、演奏したのは“Fade out”。この曲は“きっと愛は不公平”のMVで主演を務めた俳優・長村航希氏の演技に感銘を受け、切ないストーリーの中にいるこの主人公をどうにか大丈夫にしてあげたいという想いから生まれた楽曲だ。

ポップなサウンドに少し切なさがエッセンスの“午前0時のヴィーナス”。ミラーボールが煌めく中、ギターを置いた松室の両手は歌詞をなぞりながらオーディエンスへ笑顔を向ける。歓声がフェードアウトすると、カウントで静かに始まった“きっと愛は不公平”。フックとなっている冒頭Aメロ前とラスサビ前のドラムが個人的にたまらなく好きなのだが、ラスサビ前のドラムのタメにはかなりしびれた!

ここで外園以外のメンバーは一旦退場。松室が渋谷でワンマンライヴをしたのは2017年。会場はすぐ目の前のduo MUSIC EXCHANGE。「行ったよ!」の声がフロアのあちこちから飛ぶと何故か「え、マーライオン?」と本気で聞き間違え、あまりに自然なオーディエンスとの掛け合いに筆者も吹き出してしまった。いつもそうだ。CDショップのサイン会でも、オーガスタキャンプの物販でも、フラットにお客さんと接するその姿はメジャーになり、初のツアーでも変わらない。そんな松室は、“オレンジ”を外園と弾き語り、更にオーディエンスを惹きつける。センシティブな印象を持つ音源より、アットホームで柔らかい。

再び他のバンドメンバーを呼び入れると「ちょっと不思議な編成でお届けしたいと思います。」という松室の言葉通り、群像劇のようなアルバム『シティ・ライツ』の軸となる“群像どらまちっく”を、外園は12弦のアコギ、山本は鍵盤ハーモニカ、神谷はギター型のお手製打楽器、植松と松室はアコギで届けた。中盤、アルバムでも折り返し地点に位置する“Matenro”から始まり、楽器たちの揺らぐ音は、デジタルビートがアンビエントな雰囲気を醸し出す“アイエトワエ“へ。更に平成最後の泣き歌と言われる“海月”では幻想的な水中の映像と相まり、オーディエンスを深く包み込む。

「折角立っているのでね、ライヴっぽくここからガッと上げていきませんか?いや、無理強いはしませんけど…。」そう言われてテンションを上げないわけがない。後半戦の“今夜もHi-Fi”で更にヒートアップ。ジャケットを脱いだ松室にフロアから「フー!」と歓声が上がれば、「皆さんのフーが大きければ大きい程、エゲツないプレイが見れるかも。」とバンドメンバーのソロへ繋げ、それぞれの熱いプレイはフロアの熱気を確実に上げた。

“毎秒、君に恋してる”ではギターを置き、ハンドマイクでフロアへ手を振りながらステージ狭しと動く。デビュー・アルバムを携えた人生に一度しかない初めてのツアー。「僕の人生にとって今この瞬間が、一生ハイライトになるっていうのが最初から決まっていたようなものですが、それ以上に輝いて見えます。皆さんありがとうございます!」松室の言葉に大きな大きな拍手が注がれた。松室はアルバム『シティ・ライツ』がこのツアーでやっと完結したような気がすると語り、更に新しい作品を届けていけるよう頑張りたいと決意も新たに感謝を述べた。本編最後は“息衝く”。曲が終わり、何も言わず退場する松室とバンドメンバー。なんとなくあっけなさを感じていると、オルゴールの音色と『シティ・ライツ』通常盤のジャケットをモチーフにしたアニメーションが終了の演出をした。

拍手はすぐさまアンコールに変わり、ツアーTシャツ姿で松室とバンドメンバーが再び登場。「楽しいね。」呟くように言う松室は何度も何度も感謝の言葉を口にした。ここで恒例のグッズ紹介。そこにグッズを持って現れたスタッフ…ではなく、なんと!さかいゆう氏がサプライズでグッズを持って登場。驚きの歓声がフロアに響くと、松室自身も本当に知らなかったらしく、「びっくりした、マジで!」と完全に素になっている。さかい氏は「松室くん、おめでとう!」といたずらっぽく笑いながら、あっという間に退場。その後ギターを持って再びさかい氏が登場すると「これからも松室政哉をよろしくお願いします!あと1、2曲歌え!」そう言い放ちながら退場。松室も動揺したのかマイクを落とす。「ちょっとなんか嵐のような…(笑)。一度ここら辺にあるさかいさんの風を(笑)。ありがたいですけど!」と言いながら手で眼の前の先輩が起こした嵐をどけるような仕草を見せた。

オーディエンスにとってもすごいサプライズだったろう。(気を取り直して)ファイナルということで新曲を初披露。これまでの公演ではここでその地方出身のアーティストのカバー曲を披露して来たのだが、まさかの新曲披露。オーディエンスは愛おしそうに聴き入っていた。アンコールはミラーボールが瞬く“ラストナンバー”の盛り上がりで終了した。

しかし松室たちの退場後も鳴り止まないWアンコールを求める拍手。しばらくすると松室のみ登場。「失うものがないから出し切ったんですよ(笑)。」と言いつつ「じゃあ“ハジマリノ鐘”歌おう。」とフロアから次々飛び出すリクエストから曲を決め、未発表曲 “ハジマリノ鐘”を弾き語り、【Matsumuro Seiya Tour 2019 “City Lights”】は幕を閉じた。

Photo:kiara
TEXT:秋山雅美(@ps_masayan



□ 松室政哉「Matsumuro Seiya Tour 2019“City Lights」
2019年2月25日(月)東京・TSUTAYA O-WEST
セットリスト
M1. Theme
M2. 衝動のファンファーレ
M3. Jungle Pop
M4. Fade out
M5. 主題歌
M6. 午前0時のヴィーナス
M7. きっと愛は不公平
M8. 日替わりアコースティック(オレンジ)
M9. 群像どらまちっく
M10. Matenro
M11. アイエトワエ
M12. 海月
M13. 今夜もHi-Fi
M14. 踊ろよ、アイロニー
M15.毎秒、君に恋してる
M16.息衝く

Encore
M17.新曲
M18.ラストナンバー

W Encoore
M19. ハジマリノ鐘


■ 松室政哉 Office Augusta
http://matsumuroseiya.com/

■ 松室政哉 AUGUSTA RECORDS
https://www.universal-music.co.jp/matsumuro-seiya/

■ 松室政哉 Twitter
https://twitter.com/Matsumuro_Seiya

■ 松室政哉 Instagram
https://www.instagram.com/matsumuroseiya_official/

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