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H ZETTRIO、過去最大級ライブ大成功!そして大阪野音こどもの日スペシャルへ!

February 12, 2019 17:00

H ZETTRIO

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H ZETTRIO、過去最大級ライブ大成功!そして大阪野音こどもの日スペシャルへ!

2月10日(日)、静岡県コンベンションアーツセンター“グランシップ”でH ZETTRIO(エイチ・ゼットリオ)のスペシャルライブが開催された。

開演前、巨大な船を模した会場ロビーは、子どもから大人まで、青・赤・銀と鼻を塗った人々が大きな期待と興奮と共に溢れていた。そしてさらに開演前にワクワク感を高める出来事があった。今回のライブではニュージーランド先住民族マオリ族発祥の“ポイ”を使ったアート集団「POI LAB(ポイラボ)」とH ZETTRIOとのコラボレーションにより、POI LABの掲げる“1000人ポイ計画”の実現へのステップとして、巨大な会場を活かし、観客全員でポイを使っての今年元旦にリリースされたH ZETTRIOの新曲“Journey”のMV収録が企画されていた。

その前説として、初心者でも分かりやすい振り付けと、ポイの貸し出し、回し方のレクチャーが行われ、中には自作のポイで参加する親子もいた。既に会場はお祭りのような華やかさになっており、いよいよ客席の明かりが落ちると、満員の大会場は拍手と歓声で埋められた。


颯爽とステージに立ったH ZETTRIOの3人。いきなり激しいピアノリフから、最高潮のテンションで演奏が始まった。1曲目は「Mysterious Superheroes」。昨年発売された4thアルバムのタイトル曲で、H ZETTRIOらしいキャッチーさと、怪しさと、高度な技術の詰まった楽曲だ。会場の雰囲気を一気に持っていく演奏から人気曲“Beautiful Flight”“Something Special”。ピアノのH ZETT M(エイチ・ゼット・エム)のその軽やかな指さばきがメロディアスで美しい旋律を奏で、確実なグルーヴで支えるダブルベースのH ZETT NIRE(エイチ・ゼット・ニレ)、繊細かつ大胆なドラミングで楽曲の幅をさらに広げていくH ZETT KOU(エイチ・ゼット・コウ)。3人が織りなす唯一無二のアンサンブルが会場を埋め尽くす。

“MESHI –episode2–” “あしたのワルツ”と続き、前述のPOI LABと最初にコラボレーションした時の曲“Fiesta”が始まる。POI LABが登場し、ステージは一気に華やかに。客席は配布された3色のサイリウムの光で埋め尽くされ、会場の全員がPOI LABの振り付けでそれを振る光景はとても美しく、まさにこの日のイベントタイトル“WITH US”の名の通り会場とH ZETTRIOが一体になる瞬間であった。



H ZETT MとPOI LABによる簡単な前置きの後、いよいよ“Journey”のMV収録の始まりが伝えられると、客席脇の通路に子どもも大人もポイを持って広がり、皆が思い思いに回し始める。会場の一体感はさらに増し、ハッピーな笑顔で満ちあふれた空間が出来上がっていた。この収録されたMVはH ZETT Mの言葉を借りると「平成中には公開される」とのことで、ぜひ楽しみにお待ちいただきたい。ここで会場は幸せな空気の余韻で満たされながら、第一部が終了となり、15分間の休憩に入った。

再び客席の明かりが落とされると、突然、力強い和太鼓が鳴り響く。なんと、これまで背景だと思われていたステージ後方の幕が開き、和楽器ユニット“AUN J クラシックオーケストラ”が登場し、大きな歓声と共に第二部が、文字通り幕を開けた。そしてH ZETT Mが一人で登場し、ピアノを弾きだすと、H ZETTRIOとはまた違うアンサンブルが会場を包み込む。力強い和楽器の上に軽やかなピアノが栄える。
後にMCで語られたが、H ZETT MとAUN Jの井上公平が共作した新曲「Geometric Life」の初披露となった。


H ZETTRIOが日本の名曲をカバーし世代間の橋渡しを試みる、昨年より始まったTV番組「SPEED MUSIC – ソクドノオンガク」(tvkテレビ神奈川にて毎週水曜夜22:55-23:00放送中)での共演がきっかけで意気投合、今回のコラボレーションに至った新曲は、伝統を感じさせながらも新しい時代の感覚を盛り込んだ楽曲であった。今回は篠笛、中棹三味線、和太鼓、尺八、鳴り物の5人がライブに参加。彼らもまた伝統楽器を使いながら、その高度な技術とエンターテイメント性を両立させる和楽器集団だ。

再びH ZETT NIRE、H ZETT KOUの二人もステージに戻り、総勢8人で「SPEED MUSIC – ソクドノオンガク」でも披露された“北酒場”“ソーラン節”と続いた。
大迫力のステージに会場の興奮が一気に最高潮に達すると、ピアノトリオと和楽器の掛け合いもその勢いを増し、素晴らしいセッションが繰り広げられた。そしてそれに続いたのは、この二組のコラボレーションにぴったりの楽曲“Neo Japanesque”。ここになんと先ほどのPOI LABも再び登場し、3組によるスペシャルなコラボレーションが実現し、ド派手な演出に会場は歓喜と興奮に包まれた。一体となった会場の空気を背に、演奏は勢いを増し、まさに伝統と最先端が融合した最高のエンターテインメントがH ZETTRIOによって生み出された瞬間となった。


AUN J クラシックオーケストラ、POI LABを送り出し、再び3人だけで魅せるパートが始まった。
“どこか遠く”では美しい光の演出がなされ、“PIANO CRAZE”“Dancing in the mood”から、さらに特別なアレンジで届けられた“What’s Next”とH ZETTRIOの魅力が詰まった演奏が繰り出される。

最後の曲は“幻想ノスタルジック”。今年2019年は毎月一曲、12ヶ月連続新曲リリース(!)を発表している彼らの第二弾シングル、先日2月1日に発売されたばかりの新曲だ。

この曲は沖縄の東南植物楽園のTVCMソングになっていることもあり、沖縄では話題を呼んでいたが、これが本州で披露されるのはこの日が初めてとなる。耳馴染みの良いメロディーでH ZETTRIOの得意なポップさが表現された楽曲だ。

この新曲の披露に大興奮と大歓声の中、ついにH ZETTRIO 2019年最初のライブの本編が終了した。3人は声援に応えながらステージを降りたが、スペシャルな内容盛りだくさんの演出に、会場からは鳴り止まないアンコールが続いた。

3人は再び登場し、彼らのハッピーチューン“Get Happy!”で観客に応える。そして、さらに来月3月1日にリリースされる連続リリース第3弾の“Lovely”が初披露された。
疾走感溢れるアグレッシブなビート、激しくうねるベースラインとピアノの旋律が複雑に絡み合い、最高潮のテンションをさらなる高みへと持っていく怒涛の演奏が繰り広げられ、会場中が息を飲み一体となった熱量で満たされる中、ついにH ZETTRIO LIVE “WITH US” in GRANSHIPの幕が下ろされた。


今年もさらなるエンターテインメントで我々を楽しませてくれるであろうH ZETTRIOの3人。今後の活躍により一層の期待を感じずにはいられないステージだった。

次のライブは3月末の兵庫県での2daysホールツアー、そして毎年恒例の特別ライブ「こどもの日スペシャル」が4/27(土)大阪城音楽堂で開催されるとのこと。どれもチケットは売り切れ間近とのことなので、ぜひ早めのチェックをおすすめしたい。

老若男女、誰もが“笑って踊れる”ピアノトリオのさらなる進化をぜひ体感してみてはいかがだろうか。

ライブ写真撮影者:Yuta Ito

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