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エレファントカシマシ、日比谷野外大音楽堂 2018 ライヴレポート

エレファントカシマシ、日比谷野外大音楽堂 2018 ライヴレポート

June 30, 2018 19:20

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6月23日(土)、日比谷野外大音楽堂でのライヴは土砂降りの中、“Wake Up”からスタートした。昨年はデビュー30周年記念の全国47都道府県ホールツアーも大成功に収めたエレファントカシマシ。紅白歌合戦に初出場し、6月6日にはニューアルバム『Wake Up』をリリース。そのアルバムを引っさげたツアー【エレファントカシマシ TOUR 2018 "WAKE UP!!"】も今回の【大阪城野外音楽堂・日比谷野外大音楽堂 2018】もチケットは即完。一種のブームや、音楽を届ける側による“仕掛け”ではなく、50歳を越えて尚走り続けてる彼らの格好良さ、真のアグレッシブさに今も新たなファンが生まれ続けているのだ。

客電が消える屋内ライヴとは違い、静かに宮本浩次(Vo&G)、石森敏行(G)、高緑成治(B)、冨永義之(Dr)に加え、サポートメンバーの細海魚(Key)、ヒラマミキオ(G)が登場。この独特な雰囲気が好きだ。いつも通りライヴは二部制。

“Wake Up”の興奮を引きずったまま、続く“Easy Go”でのオーディエンスは雨を物ともせず、飛沫を上げながら手を掲げ盛り上がっていた。そりゃそうだろう。しょっぱなから宮本のエネルギーは凄まじかった。ましてやこれだけのキャリアを持ちながら初期衝動を思わせる2曲を続けざまに披露。興奮しないわけがない。

「ワンツースリーフォー」大きなアクションでカウントを取ると“おはよう こんにちは”へ。“上野の山”がライヴで聴けるのも野音ならではの気がする。彼らのライヴが面白いのは生々しさだ。リズムのタイミングは宮本のグルーヴや感情で変化し、まるでジャムるような間奏、時折冨永へ煽るような仕草を送ったり、石森や高緑をステージ中央に引っ張り出したりする。そこにはある種の緊張感さえ存在する。<歌う>というよりは<戦う>に近い“人間って何だ”でのアグレッシブさ。正直、昨年からのハードワークで宮本の喉は悲鳴を上げていた。(残念だが、WAKE UP!!ツアーの初日・二日目も延期された)だがこの日は、そんな逆境をも味方にしてしまうのが宮本の、エレファントカシマシの底力があった。

20180630_98p6312a.jpg朗々と歌い上げる“おれのともだち”、社会に対する皮肉とも本心とも取れる“星の砂”、狂気で満ち満ちている“珍奇男”は凄まじかった。特に“珍奇男”を聴くたび思う。この手の曲を今のJ-POPで粋に歌えるのは宮本くらいだろうと。大歓声は“武蔵野”へ。この流れはファンにはたまらないはずだ。 レゲエのリズムに、少年のようなセンシティブな願いを歌詞に乗せた“神様俺を”はこれから先、ファンに愛される名曲だと予感した。一旦弱まった雨は再び強さを増すが、やはりそんなことは気にせずオーディエンスはリズムに身体を委ねる。“ズレてる方がいい”の唸るような歌声、痺れるギターリフ、重いビートは更にオーディエンスを興奮させていた。

20180630_U2A1855a.jpg宮本の気合感じる“RAINBOW”で第一部が終了すると、第二部は“今宵の月のように”で再び幕を明けた。

「まだいくぜ!来年も、再来年もその先も!everybodyー!飛び立つぜー!一緒に行こうぜー!」最後の歌詞がそう変えられた“友達がいるのさ”に、熱い熱い拍手と歓声が響き渡る。

「雨の中、集中力を一生懸命…ありがとうございます。野音らしい良いステージになっています。ありがとうございます。」ここまで殆どMCなしで来たが、改めて宮本はお礼を述べると“悲しみの果て”へ。気がつけば雨はやみ、熱を帯びたオーディエンスは、細海の繊細な鍵盤の音色と宮本の呟くような“歩いてゆく”にじっと、息を呑むように耳を傾けていた。トンっとギターのボディを叩くと、続く“月の夜”で宮本の歌声は更に切なく、力強く、胸を打つ。『Wake Up』から“旅立ちの朝”を披露すると、最後は“男は行く”で熱狂させた。

「俺たちみんなも驚いた一年だったんですが。」

アンコール、宮本はこの30周年記念イヤーの大活躍を「凄い一年だった」と振り返りながら感謝。更に「もう6月で何言ってるんだという感じですが、今年もよろしくお願いします。……今年もよろしくお願いしますって変だよな。何かないかな、他に。」と、宮本節も飛び出し、会場からも笑いが起こった。宮本は「色々なものを感じた一年だった」と言うと、“星の降るような夜に”、“ファイティングマン”でアンコールは終了。

20180630_98P5743a.jpg「everybodyー!格好いいぜ!サンキュー!」とびきり格好よいステージを見せてくれた宮本の言葉で、日比谷野外大音楽堂でのエレファントカシマシのライヴは幕を閉じた。

photo:岡田貴之
text:秋山雅美(@ps_masayan



□ セットリスト

■ 第一部
M1. Wake Up
M2. Easy Go
M3. おはよう こんにちは
M4. 浮き草
M5. 上野の山
M6. 人間って何だ
M7. おれのともだち
M8. 星の砂
M9. 珍奇男
M10. 武蔵野
M11. 神様俺を
M12. いつもの顔で
M13. さよならパーティー
M14. かけだす男
M15. Destiny
M16. なぜだか、俺は祈ってゐた。
M17. ズレてる方がいい
M18. オレを生きる
M19. RAINBOW

■ 第二部
M20. 今宵の月のように
M21.笑顔の未来へ
M22. 友達がいるのさ
M23. シグナル
M24. 悲しみの果て
M25. 歩いてゆく
M26. 月の夜
M27. 旅立ちの朝
M28. 男は行く

■ アンコール
En1. 星の降るような夜に
En2. ファイティングマン


■ エレファントカシマシ Official HP
http://www.elephantkashimashi.com/

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