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さくらしめじ、最初から最後まで笑顔と熱気に包まれたこのライブが 野音への大きな足がかりになったことを証明!

March 3, 2018 23:00

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さくらしめじ、最初から最後まで笑顔と熱気に包まれたこのライブが 野音への大きな足がかりになったことを証明!

さくらしめじの『菌育in the 家(はうす)』の神奈川公演が、が3月3日にF.A.D yokohamaにて開催された。

このライブは、昨年夏から毎月行われているライブハウスツアー『菌育in the 家(はうす)』の7本目となるもの。

会場のキャパシティーいっぱいとなる450人のきのこりあん(さくらしめじファンの呼称)で超満員の会場は、熱気十分。会場が暗くなると客席から大きな拍手が沸き起こった。SEに合わせて登場したさくらしめじの髙田彪我と田中雅功は、客席に大きく手を振り挨拶をしてギターを抱える。

「よこはまー!」「コスモワールドー」「中華街~」という掛け合いから「楽しんでいって!」と客席に声をかけてオープニングナンバー「いくじなし」へ。曲に合わせた「雅功」「彪我」というコールが起こるほど盛り上がった客席に雅功から「あさってからテストが始まるのにぜんぜん勉強してません。ごめんなさい!」という“ごめん告白”を挟んで、「あやまリズム」へ。楽しくリズミカルな曲に合わせてふたりが軽快にリズムを取っていく。

最初の挨拶の「よこはまー」を噛みながらも「噛んでない!」と言い張る雅功が、挨拶をの中で、今日のライブがソールドアウトであることを伝える。この日が卒業式だったという人もいて、集まってくれたみんなへ感謝を伝えつつふたりの声の掛け合いが切なげな「かぜいろのめろでぃー」から、「てぃーけーじー」へ。間奏部分でこの日は中華街らしく雅功が「肉まん」をほおばる斬新なパフォーマンスを見せた。この菌育ツアーでは、彼らは胸元にご当地のワッペン(広島では、もみじまんじゅう。名古屋ではしゃちほこなど)をつけているのだが、この会場は中華街が近いということで肉まんをつけていた。ワッペンやこのパフォーマンスからも、その土地のファンの人たちと向き合っていきたいという思いが、しっかりと感じられる気がする。

「自分たちで中華街を歩いて、ちゃんとおいしそうな肉まんを探した」というトークから、彪我がはじめてファンの人に声をかけられたのに雅功に間違えられてショックだったというがっかりエピソードを披露すると、雅功が、俺もついに声をかけられたと思ったのに、人間違いだった。と涙の告白。「右から左から声をかけれるぐらい、もっとがんばっていこう」と気合いを入れなおすふたり。

気持ちも新たに「久々にやる曲です」と「きのうのゆめ」を披露。会場中をグッと歌の世界観に引き込む力を持った演奏を披露した後は、激しいギターストロークから入る「おたまじゃくし」、会場がいったいとなって歌を響かせた「ケセラセラララ」へと続いた。

中盤では、このツアーではお馴染みの「即興3ワードソング」へ。これは客席からあがった3つのワードを使って、彪我が、その場で作ったオリジナルソングを歌うというもの。今回は、「初デート」という「物以外のものが初めて出た!」という意外なワードに加え、「ホワイトデー」「雛あられ」を使って、彪我がリクエストした「少しLOWテンポの明るいサウンド」を雅功が奏で即興で歌う。

初デートの味を知らないガクちゃんは、ホワイトデーなんて関係ないって言ってたけど、さみしくなって雛あられを食べたよ。ガクちゃん、ガクちゃんと、ガクをフューチャーした曲に仕上がった。しかし、これは雅功ではなく、全国のガクちゃんに向けた曲だそう。

楽しいパフォーマンスで客席を盛り上げた後は、4月4日にリリースされるファースト・アルバム『ハルシメジ』の中に収録されている曲だと伝え、「この曲は、僕たちが歌うことでひとりでも笑顔になるなら、いつまでも歌い続けるよ、という歌です」と曲に込めたメッセージを伝え、ふたりで「朝が来る前に」をコール。客席にまっすぐな視線を向けて歌に集中する姿から、この曲をしっかりと伝えたいという熱い思いが感じられた。

一転して、楽しく踊れる「せきがえのかみさま」から、ねこの手ポーズでダンスするアッパーチューン「ねこの16ビート」で会場を熱く盛り上げたあと、ふたりの高校入学当時のエピソードを振り帰り、登校のシチュエーションを歌にした「スタートダッシュ」から、「えそらごと」でラストを迎えた。

アンコールの手拍子でステージに呼び戻され、満面の笑顔で登場したふたり。卒業する人に向けて届けたい曲として「ゆめがさめたら」。アコギの音と繊細な歌声が体に染み渡る。

普通の告知じゃおもしろくないからと、ひな祭りらしく「女の子の気持ち」で告知するサービスを見せる。ノリノリでやり終えた彪我に比べ、振り切った表情で乗り越える雅功。「SNSには書かないでー」という叫びに会場が笑いに包まれ、みんなを楽しませるために、という気持ちが伝わりアットホームな空気に。

「最後はみんなで歌ってください」と「みちくさこうしんきょく」をコール。大きな歌声が会場中に響き渡った。約2時間に渡るライブは、最初から最後まで笑顔と熱気に包まれたライブになった。ふたりの充実感に満ちた表情が、この日のライブが野音への大きな足がかりになったことを証明していたのではないだろうか。

『菌育in the家(はうす)は、4月に浜松、5月に札幌、6月に大阪をまわり、7月28日には『菌育in the家(はうす)ファイナル!』として、さくらしめじ初の日比谷野外大音楽堂でのライブ『真夏の星空ピクニック』が決定している。

Photo by 山川 哲矢
Text by 大庭 利恵



■ ライブハウスツアー「菌育 in the 家(はうす)」特設サイト
sakurashimeji.com/kiniku/

■ さくらしめじオフィシャルサイト
http://sakurashimeji.com

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