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FoundOUT! vol.1 -Girl's SSW Special!- ライヴレポート

FoundOUT! vol.1 -Girl's SSW Special!- ライヴレポート

December 5, 2016 19:00

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注目のシンガーソングライターを集めた新ライヴ・イベント【FoundOUT!】が11月22日(火)東京・原宿ストロボカフェにて開催された。第一回目の今回は "-Girl’s SSW Special!-" と銘打ち、女性シンガーソングライターにスポットをあて、Anly、ENNE、大比良瑞希、さとうもか、野田愛実、見田村千晴など実力派6組が出演。

オープニングアクトとして登場したのは仙台在住のヴォーカリスト“iina”。動画配信プラットフォームのSHOWROOMにて開催された「FoundOUT! Vol.1オープニングアクトオーディション」にて見事優勝、今回の参加が決定した。

iina_1122_20161205.jpgマイケル・ジャクソンの“man in the mirror”で圧巻の歌声とクラップでフロアを盛り上げると、オリジナル曲も披露。加藤登紀子のカバー“わせねでや”では曲中、東日本大震災で震災にあった宮城を「わせねでや(忘れないで)」と語りながらしっとりと歌い上げ、ステージを降りた。

iinaに続き登場したのは見田村千晴。

20161205_7027.jpgループマシンを使い、24歳の若さでこの世を去った孤高のポエトリーラッパー不可思議/wonderboyの“銀河鉄道の夜”で存在感を見せつけると、“わたくしどもが夢の跡”で伸びやかな歌声を響かせた。「今日はFoundOUT! vol.1ということで、記念すべき第一回目に声をかけて頂いてとても嬉しいなと思います。」そう挨拶しつつ、イベントの規模が大きくなるであろう第六回目あたりにも呼んでもらいたいと笑いを交えてコメント。今年のライヴは弾き語りにこだわったという見田村は12月25日(日)にその集大成ともいえるワンマンライヴを横浜にて開催。最後は“砂のお城”のしっとりとしたメロディにオーディエンスも聴き入り、見田村のステージは終了した。


次のステージは岡山在住のさとうもか。

20161205_7043.jpg一曲目は「嫌なことがあっても微妙な感じで終わるより最悪になった方がドラマチックだから良い。ただ現実はそうならない。そういう想いを曲にした」という“ドラマチックじゃない”。「新世代のユーミンか?タガの外れていない戸川純か?メロディーメーカーなんだけど脱力ポップス」と言われるさとうもか。ボサノヴァやジャズ、90年代のネオアコの香りが溢れる彼女のポップセンスと、朴訥としたMCでフロアも和みムード。ギターからピアノへ移ると、自身の曲の中で一番好きだという“Mr. Pretz”で美しい旋律を奏でた。ギター位置へ戻ると、数日前に出来たばかりの新曲“あの夜の忘れ物”も披露。


“焚き火”の浮遊するエレキの音色と歌声、メロディがフロアを大比良瑞希ワールドに誘う。ヘウレーカの中心メンバーだった彼女がソロ活動を始めたのが去年。人からクールに見られることが多いという大比良は「来年はそういうイメージを打開したい」と笑顔で語り、ソロになって初めて作った“Sunday Monday”へ。トラックメーカーでもある彼女のビートは“微熱”でダウナーな空気感から刹那なトキメキ、儚さへ気持ちを揺さぶる。軽快なポップサウンドやダークなエレキの残響音まで多彩に操る彼女は、女性シンガーソングライターだけが集まるイベントに出演することがないため、この日が楽しみだったと語る。最後の“aspiration”ではやはりフロアが大比良瑞希ワールドに包まれ、ステージは終了。

ドラムと共に登場したのは現役女子高生、18歳のENNE。

20161205_7160.jpg高校生とは思えぬグルーヴと歌声を披露。しかしMCは「突然ですけど皆さんは恋、してますか?…あ、あくびしてる!」とあどけない調子でオーディエンスを引き込み、可愛らしい笑顔を見せる。R&BやJAZZの要素をベースに、ユニークで自由な発想の歌詞を繰り広げる“好き”や“あたしが嫌いな人”では、学校の先生に恋した話などを赤裸々に告白。“あなたとしたい10のこと”でステージを終了したENNEは、今イベントと同じ原宿ストロボカフェで12月18日(日)に2ndワンマンライヴ【〜あなたとしたい100のこと〜】を開催する。

イベントも後半。続いて登場したのは、去年1月にZIP-FM主催『SPOTMUSIC AUDITON』でグランプリを獲得、同年9月30日に全国流通ミニアルバム『ミライ』でデビューした野田愛実。“夏のせい”のポップなサウンドと勢いある挨拶で冒頭からフロアを湧かせると、秦 基博の“鱗(うろこ)”をカヴァー。

20161205_7220.jpg誰より近くにいるのに好きとさえ言えなかった恋を綴った“コトノハ”では、先ほどまでのパワフルに伸び上がる歌声とは打って変わって、切なく繊細な歌声がピアノの音色と共に響いた。ギター位置に移動すると、再び彼女に笑顔が戻る。この日着ていたフワモコな衣装の話でフロアを笑わせると、12月7日にリリースする2ndミニ・アルバム『時間旅行』の中から“冬恋”も披露。来年3月にはリリースに因んだワンマンライヴが開催される。

トリを務めるのは、現在アニメ「NARUTO-ナルト- 疾風伝」のオープニングテーマを務めるシンガーソングライターのAnly。

20161205_7333.jpgループペダルのビートに乗せ、アレンジを加えたエド・シーランの“Don’t”でスタート。原宿でのライヴは初のAnlyは「まさかの私が最後です!最後まで残ってくれてありがとうございます。」骨太な歌声とは裏腹な、屈託ない笑顔を見せた。デビュー曲“太陽に笑え”から、来年1月18日発売されることが決定した「NARUTO-ナルト- 疾風伝」のオープニングテーマ“カラノココロ”をアニメverで披露。ライヴ当日11月22日が「いい夫婦の日」ということもあり、生まれ故郷の沖縄・伊江島に住む両親の話を交え、最後は“家”で本編を締めくくった。

大きな拍手を受けたAnlyがアンコールで再びステージへ。「いつもこの曲を何故か最初に歌ってしまうんですが、初めて最後に歌わせて頂きます!」そう言うとアメリカンロックのような疾走感溢れる“Bye-Bye”で会場を盛り上げ、【FoundOUT! -Girl’s SSW Special!-】の幕は閉じた。

「アーティストとファンの見つけた!を沢山作りたい」その橋渡しとなるイベントを目指す【FoundOUT!】のVol.2の開催が、早くも来年2月14日に決定した。詳細は随時 FoundOUT! 公式サイトに掲載されるので、そちらも是非チェックしてほしい。


■ セットリスト

□ iina / オープニングアクト
1. man in the mirror(Michael Jackson カヴァー)
2. milk tea
3. わせねでや(加藤登紀子 カヴァー)

□ 見田村千晴
1. 銀河鉄道の夜(不可思議/wonderboy カヴァー)
2. わたくしどもが夢の跡
3. 悲しくなることばかりだ
4. 砂のお城

□ さとうもか
1. ドラマチックじゃない
2. 最後の夏
3. Mr. Pretz
4. April in my memory
5. あの夜の忘れ物
6. ループ

□ 大比良瑞希
1. 焚き火
2. Sunday Monday
3. Everything Gives Me Chance What I Love It
4. 微熱
5. aspiration

□ ENNE
1. Pray for
2. 好き
3. あたしが嫌いな人
4. Moon Light
5. Dear
6. あなたとしたい10のこと

□ 野田愛実
1. 夏のせい
2. 鱗(うろこ)(カヴァー)
3. コトノハ
4. 冬恋
5. 全力ガール

□ Anly
1. Don’t(Ed Sheeranカヴァー)
2. Manual
3. 太陽に笑え
4. カラノココロ(アニメver)
5. 家
●アンコール
6. Bye-Bye

文・写真/秋山昌未


■ iinaオフィシャルサイト
http://swingbird.candypop.jp/Swing_Bird/Welcome.html

■ 見田村千晴オフィシャルサイト
http://mitamurachiharu.com/

■ さとうもかオフィシャルサイト
http://www.thinksync.co.jp/mokasato/

■ 大比良瑞希オフィシャルサイト
http://ohiramizuki.com/index.html/

■ ENNEオフィシャルサイト
http://www.afterschool-music.com/enne/

■ 野田愛実オフィシャルサイト
http://www.nodaemi.com/

■ Anlyオフィシャルサイト
http://www.anly-singer.com/

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