「バカリだったか!」
日付が6月1日に変わったばかりの深夜、某携帯会社のCMに出てくる浦島太郎やら桃太郎、金太郎と共に小さく映り込む一寸法師が、実はバカリズムだったことに気付き、冒頭の言葉を発しながら目を覚ました。あぁ、…夢か。本当は前野朋哉さんなんだよね、一寸法師。
なんとなく肌寒いんだかジメッと暑いんだか分からない気候で、そろそろ梅雨もやってこようというこの季節。冬の湿度はウエルカムだけど、夏の湿気は勘弁願いたい。でも月の始まりというのは、何かがリセットさせるような気持ちでちょっとワクワクする。
何がリセット?
ダイエット中にバナナケーキを食べてしまったこと?
原稿を書いているのに頻繁にインスタ眺めちゃってること?
…いやいや、そんなのはリセットされない!
でも月初めの1日、あえて「1日の音楽」と銘打って音楽に触れるもワクワクする。
6月1日(水)、私の「1日の音楽」は秦 基博さんの『青の光景』。
このアルバムがリリースされたのは昨年の12月。ブルーのジャケットは、冬に見るのとはまた違う感覚を感じさせてくれる。繊細なセンチメンタルというより、溶け出す開放感。
このアルバムで特に好きなのはM1の“嘘”。田中義人さんの印象的なギターリフと気怠げな秦くんのヴォーカルは、無理にテンションを上げずに聴くことを許してくれる。
M7の“ディープブルー”も美しい。ヴォーカルのダブルトラックやエフェクトに加え、皆川真人さんのピアノは瑞々しい。
どうせならブックレットのブルーも一緒に楽しみたい。
ページごとに繋がる深海のようなブルーや光を浴びてライトグリーンをまとうブルー。シャボン玉の光の中で幾つもの色を奏でるブルー。
秦くんのシャツに降り注ぐブルー。
6月1日(水)、東の空は晴れ。
M13の“Sally”を聴きながら、録ったブルーの空。
秋山”masayan”昌未