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高橋 優 5th ANNIVERSARY LIVE TOUR「笑う約束」@日本武道館 12月6日(日)

高橋 優 5th ANNIVERSARY LIVE TOUR「笑う約束」@日本武道館 12月6日(日)

December 25, 2015 21:00

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7月に、デビュー5周年記念のBEST盤『高橋優 BEST2009-2015「笑う約束」』をリリースした高橋優が、アルバムを引っ提げたツアー【高橋 優 5th ANNIVERSARY LIVE TOUR「笑う約束」】を開催。前夜祭ライブ、ホール編、アリーナ編、そして12月23日(水・祝)神戸ワールド記念ホールでの追加公演を合わせた全15公演すべてSOLD OUT!高橋自身、過去最大規模の5万人動員でツアーファイナルを迎えた。

日本武道館公演は2013年11月の【YOU CAN BREAK THE SILENCE IN BUDOKAN】以来。更に2Daysは初。その2日目の12月6日(日)。開演前の会場では、中央に「笑」と書かれたツアータオルが踊っていた。星座を繋ぐように光るタイトル。エレキギターが“今を駆け抜けて”のイントロを鳴らすと、オーディエンスはオープニングからテンションを上げる。力強くも切なさをはらんだ高橋の歌声とその表情は、両脇の大型スクリーンに歌詞と共に映し出されていた。「一緒に叫ぼうぜ、武道館!」「見えてるぞ二階席!聞こえてるぞ一階席!騒ごうぜアリーナ!」 続く“(Where’s)THE SILENT MAJORITY?”でも高橋は、ロックバンドのヴォーカルみたく煽り続ける。攻めるその表情が笑顔になったのはアウトロの少し前。

「早いものでわたくしメジャーデビューして、5年が経ちました!」大きな拍手を受けながら高橋は、自分の歌を聴いてきてくれたみんなへ感謝を述べた。アルバムを引っ提げてのツアー、しかも日本武道館公演の2日目。高橋のボルテージは内側から湧き上がり、彼自身が心底このライヴを楽しんでいるのを感じた。“ミラー”では、汗だくになり力強く歌う高橋の前で、ミラーボールが武道館に早い速度で光を降らせた。アコギに持ち替え、今度は“こどものうた”へ。メジャーデビューして5年。沢山の想いを蓄えた今、高橋はこの曲のMVとは違う表情で、アグレッシブに攻め立てるバンドのプレイや、一緒に歌うオーディエンスのクラップを浴びている。私はライヴ中のギラギラした目をする高橋が大好きだ。しかし彼らしいクシャクシャな笑顔も大好きだ。続く“現実という名の怪物と戦う者たち”では、胸が詰まる程の笑顔に、オーディエンンスも満面の笑みを見せている。

「今日という日を迎えられているというだけで、僕にとってメモリアルというか、忘れられない2日間を過ごしていると思いながら、今も歌わせてもらっています。」 初の武道館2Daysに対してそう語る高橋はこのツアー中、色々とメモリアルなことがあったと言う。新潟でUFOを見たが誰にも信じてもらえず、会場からも信じがたいという反応が返ってきたことに対してムキになって喋ったり、ラジオの生放送と今ツアーでテンションが上がりすぎて眠れない為、仮眠も出来るように座椅子を買ったが、結局アドバイスをもらった大倉忠義(関ジャニ∞)の持つ大型の座椅子とは違っていたりと、会場はずっと大笑い。

“同じ空の下”ではオーディエンスの歌声が一段と高まる。高橋のライヴでは、自然と会場からの歌声が響く。その光景は時にハッピーに、時に切なく胸を打つ。ここで高橋は一旦退場。スクリーンにはインディーズ時代、札幌の狸小路で歌う高橋優が映し出されたが、路上で歌う高橋の傍には殆どお客さんの姿はない。そして彼がよく歌っていた呉服店のシャッターを模した絵を背景に、“友へ”を、大勢のオーディエンスの前で、しかしあの頃と同じように真っすぐに弾き語る。(ライヴでは看板の店名を眼鏡の絵柄付で「たかはし」に変更されている!)更に路上ライヴ時代を思い出しながら、“誰もいない台所”を今ツアーでは初披露し、路上で一番歌っていたという”駱駝“を弾き語った。

再びバンドメンバーがステージに戻ると、ステージは満天の星空へと変わり“未だ見ぬ星座”へ。高橋は故郷の秋田を離れてからずっと、自分にとっての帰る場所を見つけられたらという想いを抱いていたと言う。「でもここ最近、自分の居場所というだけでなく、自分以外の誰かの帰るべき場所に自分自身がなる。そういうことも生きていく上で大切な目的になるんじゃないかなと。」その気持ちを歌った“おかえり”へ。オーディエンスの心を溶かすようなサンドアートと、高橋の暖かい歌声に涙するオーディエンスの姿も。

…が、ライヴも後半。ここからは“BE RIGHT”、“太陽と花”、“オモクリ監督~9時過ぎの憂鬱を蹴飛ばして~”と続き、会場のボルテージも上がりっぱなし!更にデビュー曲の“素晴らしき日常”でオーディエンスの歌声も響き渡ると、続く“泣ぐ子はいねが”ではそれを上回るシンガロング。高橋も「最高だぜ、武道館!」と叫ぶ。しかも“泣ぐ子はいねが”だけテロップの文字が筆字になっているあたり、芸の細かさを感じて思わず笑ってしまった。「ここから5年先、10年先、20年先もこうやって皆さんと一緒に歌ったり騒いだり笑ったり、ワイワイと同じ時間を一緒に過ごせたら良いなという願いが僕にはありまして。」そう言うと、これから先もみんなで一緒に歌おうという約束の意味を込めて、“明日はきっといい日になる”で本編は終了した。

アンコール、大きな歓声を受け再び高橋が登場。今アルバムの中で1曲のみ、ファン投票で選んだ収録曲がある。それがアンコール最初に歌う“リーマンズロック”。インディーズ時代の楽曲だが、音源化していないため、選ばれたことに驚いていると語る高橋。日常の中でうまくいかなかったこと。それを人のせいにして、負のスパイラルに陥る。でもそんな時、自分を励ましてくれた人の顔や表情を思い出す。これは高橋自身の言葉だが、きっとだれにもあること。だからこそ高橋とオーディエンスが一緒に力強い歌声を轟かせた時、この曲は圧倒的存在感を放つのだ。

「さっき10年先、20年先と言いましたが、もっと近い未来の明日…というか、この後すぐ皆さんの日常の中に、今迄以上に沢山沢山の、心からの笑いが溢れていますようにという想いを込めて、もう一曲歌ってもいいですか!」高橋の言葉にオーディエンスは笑顔と歓声で答え、最後は“福笑い”でライヴが終了。

バンドメンバーは退場。SEの“明日はきっといい日になる”をオーディエンスが歌えば、高橋も一緒に歌い出す。その後高橋が退場してもみんなの歌声が止まないのは、高橋のライヴ恒例。更にスクリーンには高橋の直筆で「初の武道館2Daysは人生最高の2日間になりました!またみんなで笑おう!!2015年12月6日(日)高橋 優」の文字。表示中のみ撮影OKということもあり、オーディエンスは歌いながらも各々写真を撮っていた。その中で直筆メッセージを背景に、アリーナ席で二人の女の子が写真を撮っている姿がふと目に止まった。歌いながら見せる、こぼれそうなふたつの満面な笑顔はあまりにも眩しく、心から楽しそうで、思わずミキサースタッフも笑顔で彼女たちに拍手を贈っていた。高橋やメンバーがステージを降りても、心からの笑いで溢れている。まさに高橋の言葉通りのそんな光景を目に焼き付けながら、私は日本武道館を後にした。

Photo:新保勇樹
Text:秋山昌未


□ セットリスト
M01. 今を駆け抜けて
M02. (Where’s)THE SILENT MAJORITY?
M03. 陽はまた昇る
M04. パイオニア
M05. ミラー
M06. こどものうた
M07. 現実という名の怪物と戦う者たち
M08. 誰がために鐘は鳴る
M09. 旅人
M10. 花のように
M11. 同じ空の下
M12. 友へ
M13. 誰もいない台所
M14. 駱駝
M15. 未だ見ぬ星座
M16. おかえり
M17. BE RIGHT
M18. 太陽と花
M19. オモクリ監督~9時過ぎの憂鬱を蹴飛ばして~
M20. 素晴らしき日常
M21. 泣ぐ子はいねが
M22. 明日はきっといい日になる

Encore
En1. リーマンズロック
En2. 微笑みのリズム
En3. 福笑い


■ iTunes
https://geo.itunes.apple.com/jp/album/gao-qiao-you-best-2009-2015/id1017299407?at=10lc6U&app=itunes

■ 高橋優 公式HP
http://www.takahashiyu.com/

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  リリース情報

高橋優
「BEST 2009-2015『笑う約束』」

2015年7月22日発売

BEST 2009-2015『笑う約束』

初回限定盤(2CD+DVD)

WPZL-31039/41 / ¥3,900(税抜)

BEST 2009-2015『笑う約束』

通常盤(2CD)

WPCL-12155/56 / ¥3,200(税抜)

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