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WEAVER HALL TOUR 2015 Still Boys & Girls ～Sing Like Dancing In Our Hall～ 2015.11.28 NHKホール【ライブレポート】

December 10, 2015 19:00

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「渋谷、最高の一日にしようよ！」杉本雄治（Vo.Pno）の言葉に、歓声とオーディエンスの歌声が響き渡る。

10月にリリースしたシングル『Boys & Girls』を携え、10/24（土）オリックス劇場を皮切りにスタートした全国10都市10公演のホールツアー【WEAVER HALL TOUR 2015 Still Boys & Girls ～Sing Like Dancing In Our Hall～】が、11月28日（土）東京・渋谷NHKホール公演にてファイナルを迎えた。

ステージ背後のミラーボールが目映く煌めく中、“Shine”でツアーファイナルがスタート。続く“トキドキセカイ”で奥野翔太（Ba）は勢いよく飛び出し、序盤から勢いをつける。今度はその奥野がピアノへ向かいメロディを奏で始める。杉本はハンドマイクのみで前へ飛び出し、歌いながらピアノの上に乗ったかと思えばジャンプ！ほんの短い時間のパフォーマンスだったが、彼ららしいリズムでオーディエンスを沸かせた。その後、ヴォーカルブレイクで一瞬の静寂と緊張感をもたらすと、再び解放。ノリ一発ではなく、音楽でライヴの立体感を出すことを追求する「ミュージシャン」らしい姿勢はワクワクする。

「渋谷会いたかったよー！」杉本の言葉に「おかえりー！」と返すファン。「何も気にせんでいいから、自分の好きなように楽しんでいってもらえたら良いなと思います。3階も見えてるよ。そのタオル可愛いな。どこのやろ？」杉本が、ツアータオルを掲げた3階席のオーディエンスへそう言うと「ざっくりしてる上に、わざとらしすぎる（笑）。」と奥野の素早いツッコミが入る。MC後は、ニューシングル『Boys & Girls』のc/wで、杉本と奥野がダブルヴォーカルの “Happiness 〜ふたりは今も〜”。奥野のヴォーカルは可愛らしいメロディの中で新鮮に響く。シンプルなメロディと大きなリズムの“僕らの永遠～何度生まれ変わっても、手を繋ぎたいだけの愛だから～”では、間奏でピアノ、ベース、ドラムが瑞々しく絡み合う。

今回のツアータイトルのテーマについて「まるでみんなが、僕たちの音楽の部屋に遊びに来たかのようなツアーに出来たら良いな。」と奥野は語る。ホールでしか出来ないようなこともしたいという発想で、ステージには巨大な本棚がセッティング。その中にはメンバーの私物もあるとのこと。また棚の中のトラベルケースは、スタッフが用意したご当地にまつわるものが各所で入っている為、中身は本番で開けるまでメンバーも知らないらしい。今回は渋谷なのでハチ公じゃないかという勘が、ボケもなく当たってしまったことに少し後悔しつつも（笑）、杉本は犬のかぶり物を被り、奥野が写真を撮る。ちなみに奥野の私物は中学時代に使っていたバスケットボール。河邉はスノードームのコレクション。そして杉本はなんと歌詞ノート。高校時代に結成して約10年。当時三人で書いていた歌詞をまとめた貴重なノートの中から、爆笑を交え一曲披露し、河邉が書いた格言（ポエム？）も発表。

「あれから10年経ちました。」杉本はしみじみ言うと、三人でピアノの椅子に腰掛け、河邉、奥野のピアノ演奏でアコースティックヴァージョンの“泣きたいくらい幸せになれるよ”を歌う。その光景は、NHKホールという大きなステージを一瞬にして高校の音楽室に変えた。割れんばかりの歓声と拍手が音楽室を再びNHKホールへ戻すと、スポットを浴びた河邉と奥野のアグレッシブなリズムプレイ、杉本のエフェクトがかったヴォーカルがクールな新曲“クローン”、更に新曲“さよならと言わないで”でオーディエンスのテンションを上げる。
ここで来年2月10日にニューアルバムをリリースすることを改めて報告。「みんなから貰ったパワーが、僕たちの曲が生まれるきっかけになっている。デビューして6年経って、なかなか流行のシーンとはちょっとズレたところにいるかもしれないけれど、でもどうやったらもっと僕たちのライヴに来てくれて、みんなが盛り上がってくれるんだろう？もっと沢山の人にどうやったら届くんだろう？と考えて悩んでようやくこの一年、自分たちに自信を持ってやることが出来ているなと、すごく今実感しています。」決して弱音ではなく、常に前を向き続ける彼らの姿勢や想いを丁寧に語る杉本。それを真剣に見守るオーディエンスの眼差し。ファンとの繋がりをどうやれば音楽にアウトプット出来るか考えるWEAVER。そういう中で自分たちのライヴとして、これからのひとつの答えを表せた気がすると言う“Boys & Girls”へ。ステージ背後の幕が開くと、ストリングスが登場。カルテットの美しい旋律と、テンションを上げるメロディ、サビでのジャンプ！すべてが煌めく。「渋谷最高だよー！愛してる！」杉本は最高の笑顔を見せながらそう叫ぶと、本編は“くちづけDiamond”で終了。

アンコール、大きな歓声と拍手に包まれながら、杉本のみ登場。「ツアーファイナル、すごく寂しいんですけど、今迄にない充実感を今、すごく感じています。全国10カ所回った各地での皆さんのお陰やなと改めて思います。ここにはいないけど全国の皆さんにも拍手してください。」挨拶する言葉は、涙をこらえるように時折詰まっているようにも聞こえた。そして杉本の要望でバイオリンの沖増菜摘を呼び入れ、ピアノとバイオリンで“こっちを向いてよ”を歌い上げる。その美しいメロディと音色に涙を拭うオーディエンスの姿も。ここでバイオリンが退場し、改めて奥野と河邉も呼び入れる。「何度も何度も言うけど、本当にありがとうございました！」そう言うと、ニューアルバムのタイトルが『Night Rainbow』に決定したことを発表。「Night Rainbow（夜の虹）」というのは色々な条件が重ならないと生まれない、滅多に出会えない虹のことで、それを見た人には幸福が訪れると言われているらしい。「僕たちの音楽でも、そんなにすごいものか分からないですけど、でも毎回毎回ライヴに来てくれる人、ライヴに来れなくても僕たちの音楽を聴いてくれるみんなが幸せになってもらえたら良いなと。そんな想いを込めてこのアルバムタイトルにしました。」と、アルバムタイトルへの想いを語った。

更に『Night Rainbow』を携えたツアー、【WEAVER 11th TOUR 2016「Draw a Night Rainbow」】を来春開催することを発表！喜びに溢れた大歓声と拍手が沸き起こった。4月9日(土)　大阪・オリックス劇場を皮切りに全国9箇所9公演。5月6日(金)には再びこのNHKホールに戻ってくる。全会場をホールで回るのは今回のツアーが初めて。大道具や照明など、今迄以上に多くのスタッフが携わっていることに河邉は「自分たちの音楽のために協力してくれる人がいるというのは嬉しいなと思って、ツアーを回っていました。」と、改めてスタッフへ対しての感謝を述べた。杉本は「最後に、みんなに新しい音を届けたいという気持ちと、いつでも僕たちここで待っているよという、そんな想いを込めてニューアルバム『Night Rainbow』から聴いてもらいたいと思います。最後、是非思いっきり楽しんでいってください！」と挨拶。彼ら自身、手応えを感じてた今回のツアーは、ニューアルバムに収録される“Welcome!”で幕は閉じた。

photo：高田梓
text：秋山昌未

□ セットリスト
M1. Shine
M2. トキドキセカイ
M3. 愛のカタチ
M4. Happiness 〜ふたりは今も〜
M5. blue bird
M6. 僕らの永遠～何度生まれ変わっても、手を繋ぎたいだけの愛だから～
M7. 泣きたいくらい幸せになれるよ
M8. クローン（新曲）
M9. さよならと言わないで（新曲）
M10. Beloved
M11. Boys & Girls
M12. Hard to say I love you ～言い出せなくて～
M13. 夢じゃないこの世界
M14. Shall we dance
M15. Free will
M16. くちづけDiamond
Encore
En1. こっちを向いてよ
En2. Welcome!（新曲）

□ 沖増ストリングス
Okimasu Quartet 1st Violin 沖増菜摘 Natsumi Okimasu
Okimasu Quartet 2nd Violin 銘苅麻野 Asano Mekaru
Okimasu Quartet Viola 角谷奈緒子 Naoko Kakutani
Okimasu Quartet Cello 林田順平.JP Junpei Hayashida

■ WEAVER 2016年2月発売アルバム【初回限定盤】ポスト投函お届け
http://www.asmart.jp/weaver2016al_syokai

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